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三菱電機京都製作所長 重里英夫さん(58)

映像機器の開発製造拠点 「京都」の名に恥じぬ品を
重里英夫さん

−京都製作所の位置づけを教えてください。

 「京都製作所は46年前に開設して、テレビの部品の製造を始めました。以来、テレビやプロジェクター、VTRなど民生用と業務用の映像機器の製品を手掛け、敷地内に先端技術総合研究所も併設する映像機器の開発から製造までの中核拠点です」

−その映像機器の中で液晶テレビの販売競争が激化していますね。

 「業務用と半々の映像機器を扱うため競合する他社と少し意味合いが異なりますが、経営戦略から考えると液晶テレビは家電の顔として重要な商品です。実績のある当社の音響技術と画像処理技術を最大限に生かした使いやすい商品を提供することで、他社との差別化を図っていきたい」

−コスト削減にも力を入れている。

 「会社全体が経営改革を行う中で、一昨年から京都製作所でもコストを削減するための独自の取り組みを進めています。生産性の向上と在庫の削減を進めることで、棚卸し残高が約30%削減できたほか、製造工期の短縮や製造ロスの減少などができました」

−新たな商品開発も進めている。

 「今春に次世代DVD規格のブルーレイディスクレコーダーの生産を開始したほか、今月19日にはフルハイビジョンの液晶テレビのシリーズで需要の高まっている40インチ台に手ごろな価格の機種や、そのほかの機種についても省エネのタイプを販売することを発表しました」

−京都を組み入れたPRが大きな効果をあげている。

 「かつて、当社ではテレビの商品名に京都の地名を取り入れた経過がある。ブラウン管の時代から自信のある映像の美しさを表現できないか、さらに日本で開発・製造していることをアピールする手段を考える中で、最上級機種のプロモーションに『京都』を使わせてもらいました。知名度が高く、京都を前面に出したカタログでのPRも含めて効果が大きい。それだけに、名前に恥じる商品は出せない」

−乙訓地域との関係を話してください。

 「当社全体が製作所などを置く地域との交流を大切にする風土があります。京都製作所でも積極的に取り組み、今月1日の『洛涼祭2008』は約7000人の来場者でにぎわいました」
 「毎年、11月に開かれる長岡京ガラシャ祭にはみこしを繰り出し、社員約100人がボランティアでイベントに参加しています。社員の寄付で運営するソシオルーツ基金が今春、当社全体で総額5億円を突破しましたが、今年も一部を地元の福祉団体に贈らせていただきました。地域の活性化につながるべく微力ながら、わたしも長岡京観光大使を務めさせていただいています」
<企業メモ>
 本社・東京都千代田区丸の内、京都製作所・長岡京市馬場図所。1921年に設立。現在の資本金は約1758億円。連結売上高は約4兆498億円。連結従業員数が約10万5600人で、京都製作所はパート含め約850人。

[2008年8月26日掲載]