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大阪商工会議所会頭 野村明雄氏

幅広い連携で産業強化図る
のむら・あきお 京都大法学部卒。1958年に大阪ガス入社。88年に取締役就任。専務、副社長などを経て98年から社長、2003年から会長。04年3月から大阪商工会議所会頭。大阪府出身。71歳。
 大阪商工会議所が昨年十二月に大阪にぎわい創出プランの第二次アクションプランを発表した。大阪経済活性化に向けた次の一手を野村明雄会頭に聞いた。

 −第二次アクションプランの重点は。

 「ビジョンと現実とのはしごをかける具体的なアクションに重きをおいた。二〇一〇年に関西があるべき姿を描き、自治体やNPOと広い連携を図り、大阪のエンジンとなる産業を強化する」

 −エンジンとなる産業とは。

 「まずロボット、情報家電など新しい付加価値の高いものづくりだ。観光などのツーリズムにも力を入れたい。また、大阪は彩都を中心に大きな集積がある。バイオを中心に京都や神戸とオール関西によるライフサイエンス産業も関西を引っ張る産業と位置づけている。各自治体、経済団体、業界による幅広い連携が成功させる鍵になる。それらの産業振興のために自治体や国に提言し、政策を求めて地域の振興策に取り組む」

 −第一次アクションプランの成果は。

 「〇七年度までのプランでは、五十一のアクションプランを達成し、関西の景気の上昇とともに成果をあげた。シャープや三洋電機など十六社で情報家電ビジネスパートナーズというプラットフォームを立ち上げ、情報家電の研究アイデアの具体化にも取り組んだ。大阪の夜の生活を市民に文化的に過ごしてもらおうと大阪ナイトカルチャー事業もやっている。劇場の開始時間を遅くしてもらったり、ホテルの深夜チェックイン割引なども提案し、約百ホテルが参加してくれている」

 −関西全体の景況をどうみているか。

 「関西の大型設備投資意欲は尼崎に松下電器産業、堺にシャープ、貝塚に三洋電機などが出てきた。コスト削減による製造業の海外進出で空洞化したことがあったが、重要技術や先端部分は国内で製造する傾向になり、行政も工場誘致に熱心になってきた。化学工場がデジタル向けの部品製造に取り組むなど新しい設備投資需要も起こっている。特にシャープはすそ野が広く、関連企業を入れればかなり大きく雇用は拡大する。臨海地域は先端的で最大の薄型テレビの生産地になるだろう」

 −では今年の大阪経済をどうみるか。

 「開発が進む梅田の北ヤードは残された数少ない大阪の一等地で時間はかかるが、大阪を象徴するような素晴らしい街になる。北以外にも阿倍野などでも新しい開発が進み、高層マンションが建ち、人口も増えている。製造拠点や物流拠点の整備、都心の再開発がしばらく継続するので大阪経済は安定的に成長するのではないか。一方で、中小企業が圧倒的に多い大阪では中小、中堅の活性化が街の活性化につながるので会員に役立つ商議所として事業に取り組む」
【2008年1月19日掲載】