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関西社会人大学院連合運営部会長 木本圭一氏

現場と一緒に人材育てたい
きもと・けいいち 関西学院大大学院商学研究科後期課程修了。近畿大短期大学部講師などを経て1997年から関西学院大商学部助教授。2001年に学長補佐就任。07年7月から関西社会人大学院連合運営部会長を兼務。兵庫県出身。47歳。
 同志社大や立命館大など京阪神の二十二大学で構成するNPO法人(特定非営利活動法人)の関西社会人大学院連合(理事長・平松一夫関西学院大学長)が昨年十一月に大阪市で立ち上がった。関西経済連合会などとの産学公連携による社会人教育機関の今後の展開を同連合運営部会長の木本圭一関西学院大助教授に聞いた。

 −全国初の連携型社会人教育機関となる同連合の設立の狙いは。

 「勉強したい社会人のニーズに則したシーズを提供し、受講者の選択の幅を広げるのが狙いだ。これまでの個々の大学のセミナーではシーズに限界があった。関経連を中心に企業が求める社会人像を議論し、二〇〇三年十月に社会人向けの講座で『撰壇(せんだん)塾』と『専門セミナー』をスタートさせた。仕事をしながら大学院で学ぶのは大変だが、それらを開講し、これまで試行錯誤してきた。大学院連合には、国立で京都大経営管理大学院や神戸大、私立大では関関同立に加え、京都産業大、龍谷大などが参画している。連合の設立以降も入会手続中の大学が数校ある」

 −大学院連合で今後の講座の展開をどう描くか。

 「これまでのセミナーで社会人受講生の育成には企業から評価を受けている。現在の専門セミナーを拡大してゼミや共同研究会のような形式を拡充したい。研究で最先端レベルの第一人者を講師として、現場の生の声を聞きながら一緒になって必要なテーマを学ぶ。企業が求めるビジネスパーソンのネットワークを形成してプロジェクトのリーダーやマネジャーなどを育てることができる」

 −各大学が連携して社会人教育にあたるメリットは何か。

 「京阪神の多くの大学が大阪・梅田を中心にサテライトキャンパスを開講しているが、連合では一大学ではできなかったことが可能になる。連合として各大学のテーマを生かしたオリジナル講座もできるようになって活動の範囲が広がり、よりニーズに合った講座が可能になる。単位互換も検討し、社会人が本当に求める講義を充実させ、関西の人材のすそ野を広げたい。将来的には京都や神戸での講座の展開も検討したい」

 −大学院連合の今後の課題は。

 「講座は公益的な部分をテーマにすれば、各大学のビジネススクールと内容は重複しない。理念を高くおいて公益性に重点をおいて講座やセミナーを展開する。例えば団塊の世代の起業やNPO活動などを支援する講座などだ。連携する関経連を中心に企業側には、経営者トップの生の声や担当者レベルの現場の話題などを積極的に伝えてもらえるように求めていきたい」
【2008年2月2日掲載】