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企業の課題解決を提案

エイスパイア(京都市下京区)
四条通に面したオフィス。世界を視野に事業展開を進めている (京都市下京区・エイスパイア)
四条通に面したオフィス。世界を視野に事業展開を進めている (京都市下京区・エイスパイア)
 東京で東日本大震災に遭遇した首藤高志社長が、学生時代から温めていた起業の夢を昨年、京都で実現させた。現在の主力事業は、物販ビジネスのコンサルティングや新製品のプロデュース。スマートフォン用のゲームアプリ(応用ソフト)の開発にも取り組んでいる。

 2011年3月11日、首藤社長は遅めの昼食をとっていた東京都内のカフェで大きな揺れに襲われた。「このまま死ぬのかな」という思いが頭をよぎったという。京都市内で広告代理業を営む知人から取締役に請われ、震災の3カ月後には京都へ。30歳を目標にビジネスを興すことを目指していたこともあり、「何年か後にと思っていたら、チャンスはなくなるかもしれない」と起業に踏み切った。

 直前まで携わっていた中小企業向けの広告ビジネスを通じ、広告だけでは解決できない課題があると実感。仕入れや物流など川上の部分について、主にアパレル向けにコンサルティングを始めた。各工程でノウハウを持つ京都や大阪の企業と組み、中国への製品買い付けのサポート、生産委託先の紹介、輸入の支援などを行っている。契約は徐々に入ってきているという。

 電気代の高騰を受け、オフィスや店舗、工場の省エネコンサルティングも手がけ始めた。「今ある課題を解決するということを軸にビジネスをしていきたい」と首藤社長は話す。

 企業情報が集まる特性を生かし、会社同士を引き合わせ、新しい製品やサービスをつくるプロデュースにも力を入れる。「世の中に埋もれている技術はたくさんある。それをしっかりつなげていく」

 起業して間がないため、課題は資金集めという。昨年末に金融機関から1500万円の協調融資を受けた。スマホ用の女性向け恋愛ドラマゲームの開発に振り向ける。スマホゲームは競争が激しいが、この分野は競合他社が少なく、勝算があるとみる。年内に発売予定で、将来的に海外販売も目指す。「日本をもう一度イノベーティブ(革新的)な国へ」との夢を胸に挑戦を続けている。

首藤高志(しゅとうたかし)社長

 中央大商学部卒。大手インターネットサービス会社、ゲーム会社、広告代理店を経て、昨年8月に起業。社名の英字表記は「大志を抱く」という意味の「ASPIRE」で、自身の名前に由来する。大分県出身。32歳。

【2014年04月21日掲載】