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売上高500億円目指す

サンコール 吉田茂次さん
吉田茂次さん

 昨秋以降の景気悪化で急落した業績の立て直しが、当面の最大の課題となる。「変化の激しい時代だからこそ、先を見て材料技術や品質をこつこつ積み上げる」。技術者らしく、地道なものづくりに活路を見いだす。

 弁ばねをはじめ精密金属部品の主力取引先は自動車業界。年初に比べて受注は上向いてはきたが、「ピークに戻るには来年いっぱいかかる」。その一方「ハイブリッド車の普及でモーター回りの部品に参入チャンスが生まれている」と新たな収益機会に目を向ける。

 自動車業界に偏らない事業構造の必要性も感じている。カギを握るのは電子機器向けの製品群。ハードディスク駆動装置用サスペンションやプリンター用シャフトは「製品力を高めればシェアを伸ばせる」と自信を示す。売上高を2010年3月期予想の255億円から12年度までに500億円に倍増させる高い目標を自らに課す。

 「がんこで、一つのことをとことん突き詰めるタイプ」。ばね用ワイヤの加工部署で線材がねじれる問題が起きた時、連日現場に張り付いて工程を粘り強く観察し、克服した。

 米国子会社で社長を務め、経営者として経験を積んだ。「米国では物事を決めるうえでの判断力が培われた。技術や会計などの多様な知識を吸収できたことも大きい」と振り返る。

 休日はゴルフの練習場やジムのプールをはしごする。父と妻、1男2女の6人家族。大阪府茨木市在住、60歳。

【2009.07.25掲載】