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(5)地域連携

一体化で新産業を創出
統一ロゴマークの制定などを発表する京都産業育成コンソーシアム参加団体の記者会見(10月31日)

 「オール京都で産業育成のビジョンを共有することは意義深い」。3月、京都府と京都市、京都商工会議所と京都工業会が連携組織「京都産業育成コンソーシアム」設立を発表した会見で、立石義雄京商会頭は強調した。

 コンソーシアム設立は府と市、経済団体で企業支援策の重複を避ける狙い。4人のトップは「縦割りではいけない」と口をそろえ、施策の調整、共同事業の推進で合意した。立石会頭はさらに府と市の中核支援機関の京都産業21と京都高度技術研究所(ASTEM)の統合も検討課題と踏み込んだ。

 同組織は10月、京ブランド振興へ工業製品を含む府内産品に貼付する統一ロゴを来年度までに作成することを決定。各団体の中小企業への評価・認証制度の共同化や府と市のエネルギー・環境分野の技術革新事業の予算調整も進めるとした。

 具体的に重複機関の集約への動きも始まった。京都市と京商は12月、それぞれの中小企業相談窓口を来年度に一本化することを決めた。窓口や相談員の体制拡充に加え、双方の幅広い融資・支援制度の紹介を通じ、効率的に中小企業のニーズに応えるという。

 新産業創出に向け、産学官連携の拠点整備も7月に決まった。伏見区の「らくなん進都」にASTEMが事業主体となり「高機能性化学研究開発拠点」を12年度末に整備する。京都大や地元企業などが連携し、燃料電池や新薬などの開発拠点を目指している。

 滋賀県でも地域経済活性化に向けた連携が進んだ。県と県産業支援プラザ(大津市)は、ものづくりと環境の2分野で企業連携を後押しする「しが新産業創造ネットワーク」を9月に設立した。

 事業推進機関は経済6団体や滋賀医科大、滋賀県立大、立命館大、龍谷大、県工業技術総合センターなど15団体。11月には第1回のマッチングフォーラムを開催するなど、新産業創出に向けたきっかけづくりを進めている。=おわり

【2011年12月27日掲載】