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村田機械社長 村田大介氏

相乗効果を狙い買収
村田大介氏
むらた・だいすけ 一橋大経済学部卒、米スタンフォード大経営学修士課程修了。1984年、京セラ入社。87年に村田機械に移り、94年に取締役就任。2003年9月から現職。父は会長の純一氏。京都経済同友会副代表幹事。京都市出身。56歳。

 産業機器大手の村田機械(京都市伏見区)が、企業の旺盛な設備投資を追い風に、自動物流システムや搬送装置の受注を伸ばしている。2019年3月期は売上高が初めて3千億円に到達する見込みだ。村田大介社長に事業戦略を聞いた。

 -足元の事業環境をどう見る。
 「データセンターや(多様な機器がインターネットにつながる)『IoT』の盛り上がりで半導体投資が活発になり、半導体工場向けの搬送システムが大きく伸びた。人手不足や高齢化で企業の自動化ニーズは高く、物流システムや工作機械も含めて各事業部門が好調に推移している」

 -業績拡大の中で注力するポイントは。
 「売り上げを伸ばすだけでは良くない。いま一度、社員が安全に健康で働ける環境整備を進める。福利厚生の拡充や働き方改革で個々の成長を支援することで、ワンランク上の会社を目指したい」

 -事業の方向性は。
 「製品の保守やメンテナンスを強化し、製品販売からアフターサービスまでを提供する体制を整える。工場や倉庫の稼働状況を分析するなど、競争が今後予想される中国勢と差異化したい。半導体やタイヤの工場などトップシェアの業界のシェアをさらに高める」

 -中長期の戦略は。
 「これから3年は荒波に突っ込んでいく時代になる。事業強化に向け、相乗効果が生み出せる企業買収を続けたい。市場が広がる無人搬送車(AGV)はチャンスで、2月にはスウェーデンのAGVメーカーを子会社化した。新規参入も増えているが、安全性や精度が求められるものづくり現場向けに高度な製品を提供していく」

 -新規事業の取り組みは。
 「医療現場から出る感染性の廃棄物の収納容器を独自に回収、消毒して再利用する事業を子会社の日本シューターが進めている。従来は全て焼却処理していたが、コストや環境負荷もかかっていた。病院業務の効率化や自動化は大きな課題。医療向け事業の足掛かりとし、院内物流の市場を開拓する」

【2018年05月03日掲載】