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薄型、デザインで勝負

ドコモ au ソフトB 携帯電話春の陣
家電量販店の売り場には薄型を打ち出している携帯電話が並ぶ。左からワンセグ対応の京セラ製、サムスン電子製、NEC製(京都市下京区・タニヤマムセン寺町本店)
 携帯電話の春商戦が本格化してきた。大手3社が今回そろえた新機種にはワンセグ視聴や音楽プレーヤー、電子決済などの高機能に加え、端末の薄さを売りにする商品が目を引く。中には厚さ1センチを切る機種も登場、持ち運びのしやすさや見栄えのよさを競い合っている。
 NTTドコモは、薄型を前面に出した3機種をラインアップした。NEC製「N703iμ」と松下電器産業製「P703iμ」は、ともに二つ折りで厚さ11・4ミリ。三菱電機製「D703i」は、折りたたまないストレートタイプで厚さ九・九ミリと1センチ台を割った。NTTドコモ関西は「ビジネスマンが背広の胸ポケットに入れても目立たない薄さを目指した」(営業企画部)と話す。
 また、「au」を展開するKDDIは、有名デザイナーを起用するプロジェクトの一環で厚さ13・7ミリの京セラ製「メディアスキン」を提案。主画面に最先端ディスプレーの有機エレクトロルミネッセンス(EL)を採用し、電子決済機能も入れた。付属部品と接続してワンセグも見られる。同じ京セラ製「W51K」は、二つ折りでワンセグ視聴が可能な高機能モデルながら厚さ2センチに抑えた。
 厚さが15ミリを切る薄型携帯電話を四機種そろえるのがソフトバンクモバイル。サムスン電子製の「708SC」はストレートタイプで厚さ8・4ミリ。200万画素カメラなどの機能面も充実させた。法人専用モデルのノキア製「X01NK」は、無線LAN(構内情報通信網)対応で厚さ14ミリ。会社ではIP電話として使え、パソコンと同様のキー配列を採用して文書作成にも対応する。
 京の得意技 生きる
 これらの薄型携帯電話を技術面で可能にしたのが、電子部品の小型化とその効率的なレイアウト。京都の大手ハイテク企業の得意分野でもある。
 京セラ製「W51K」の設計担当者は「ワンセグの部品や電子決済用IC(集積回路)、カメラなどを限られたスペースに効率よく配置した」(同社移動体通信機器事業本部機構設計課)と胸を張る。薄さを追求すると操作性が損なわれやすいが、面積が大きくて押しやすいキーを採用し、使い勝手の良さとの両立を図ったことも売りという。
 電子部品の小型化では、ロームが厚さ0・2ミリと世界最小の発光ダイオード(LED)を開発し、携帯電話のキー部分や表示部に利用拡大を見込む。また、村田製作所はワンセグ向けの信号変換部品「マイクロチップトランス」で、実装面積を従来比5−23%に抑えた商品を売り込んでいる。
 売り場でも、薄型携帯電話は人気を集めている。タニヤマムセン(京都市下京区)は「一番の売れ筋はワンセグ機種だが、薄型機種もビジネスマンの男性を中心に売れ行きは堅調。今後も入社や進学のシーズンを迎え、薄型機種の需要がより高まるのでは」(寺町本店)と見込んでいる。
【2007年3月07日掲載】