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イー・モバイル 出足好調

京都市内新規参入 高速無線通信
京都市内で始まったイー・モバイルの高速無線通信の多機能端末(京都市南区・ソフマップギガストア京都店)
 携帯電話事業に新規参入した情報通信会社が、京都市内中心部で3月末から定額制の高速無線通信サービスを始めた。ノートパソコンに差し込んで無線でネット接続できるデータカードは、ブロードバンド並みの通信速度の上、定額料金で使い放題とあって新生活を始める学生やビジネスマンに人気で出足は好調。これまで無線カードの主役だったPHSとの一騎打ちが京都でも繰り広げられそうだ。
 データカードは、外出先でも無線でネット接続できるパソコン向けの通信機器。現在、PHS最大手のウィルコム(東京都)の「エアエッジ」が主流で、ビジネスマンなどに利用が広がっている。
 京都市内の中心部では、3月31日からイー・モバイル(東京都)の高速無線通信サービスが始まった。新サービスは3・5世代のHSDPAと呼ばれる高速通信技術で、最大3・6メガビットとブロードバンド並みの高速通信ができる。通信速度は、これまで最大256キロビット程度だったPHSを大幅に上回り、快適なサイト閲覧が可能になった。
 現在、通信エリアは京都市、東京都、名古屋市、大阪市の中心部とまだ限定的だが、府内は今夏に宇治、八幡、長岡京などにも広がる予定だ。
■定額、使い放題 学生などに人気 PHSと競争激化
 同社では、通信用のカードと同時にPDA(携帯情報端末)タイプの多機能端末も発売する。スライドキーボードも付き、小さなパソコンのような機器で基本ソフトのウインドウズを搭載。表計算やワープロソフトも使用でき、ファイルをメールでやりとりするビジネスマンには使い勝手がよい。高速通信を生かして容量の多い動画コンテンツの視聴も可能になった。
 月額5980円で使い放題の定額制やPHS利用者を狙ったデータカード乗り換えキャンペーンが好調で事前予約は予想以上の1万7000件に達し、出足は好調だ。店頭でも「学生の多い京都では電話回線を引かない学生や出張の多いビジネスマンの契約が多い」(営業本部)という。
 一方、迎え撃つPHSのウィルコムは3月末までPHS加入者紹介者へへのキャッシュバックキャンペーンなどを展開した。まだエリアが都市部に限定的なイー・モバイル社に対し、「通信エリアが人口カバー率99%と全国でつながる強みを打ち出す」(広報宣伝部)といい、新年度の顧客獲得商戦に臨む。
 京都ではこのほか、使える場所が限定されるが、より高速の公衆無線LANサービスの普及も進んでいる。利用者は通信速度と通信エリアのどれを重視するかをよく考えてサービスを選択したほうがよさそうだ。
【2007年4月5日掲載】