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婚活で和装需要支え

近江屋縁結び事業部担当 細見佳代さん
近江屋縁結び 事業部担当 細見佳代さん
近江屋縁結び 事業部担当 細見佳代さん

 和装商社の近江屋が立ち上げた婚活事業の「縁結び倶楽部」を1人で運営する。結婚する人が増えれば、結婚式や七五三など着物の着用機会が増える-。狙いは将来的な需要の底上げだ。

 会員の男女の希望を取り次いで面会に立ち会い、お互いの悩みに耳を傾ける。「すべての会員に幸せになってもらい、和装業界の振興にもつながれば」

 婚活事業は、社長肝いりの企画として昨春に発足。仕事への熱心さと前向きさが認められて担当の任に就いたが、初めての経験に苦労した。仕入れ先の着物メーカーを回って若い社員に声を掛け、地道な集客に努めた。

 現在は30人以上の会員を受け持ち、大手婚活会社と提携して出会いを提供している。相談に乗れるように心理学やファッションの勉強を重ねたが、「一番大切なのは好みで相手を限定せず、目先を変えること。年上の視点からアドバイスしています」。実際の結婚にまでこぎつけ、軌道に乗り始めている。今夏には職員を増やす予定だ。

 大学を卒業後、和装メーカーに入社したが持病のアトピーが悪化して2年後に退社。その後、着付けを学んで臨時講師として働いた。「若い時期につらい思いをしたが、へこたれずに乗り越えられた」と振り返る。

 35歳の時、近江屋に入社。パート採用だったが、業務のリーダーを任されるなど仕事ぶりが評価されて4年後には正社員に。出荷作業の効率化に注力したり、以前は男性社員に限られていたクールビズを女性にも導入したりするなど積極的な提案で貢献した。課長級に昇格した今の立場につながっている。

 今後はさらに会員を増やし、浴衣の婚活パーティーを開くなど和装に関連した催事の企画を検討している。「着物の世界に長年携わり、成長させて頂いた。仕事を通じて和装業界に少しでも恩返ししたい」

ほそみ・かよ 帝塚山短期大を卒業後、呉服メーカーに入社。病気で退社後、着物の着付け講師を経て2002年に近江屋に入社。今年、課長級に昇格。茶道の師範の資格を持ち、休日は着物姿でお茶会に出かける。京都市南区出身、在住。49歳。

【2016年07月24日掲載】