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水と農業を資源に 「環境湖国」魅力磨く

滋賀経済同友会 尾賀康裕代表幹事
「環境と経済成長が両立する持続可能な社会モデルを滋賀から発信したい」と語る尾賀康裕代表幹事
 社会的責任を果たす県内企業を表彰する滋賀CSR大賞や、健康や環境に優しい経営に取り組む事業所を対象とした滋賀LOHAS大賞の創設など、近年、滋賀経済同友会の活動が活発だ。来年には創立50周年を迎え、新たな段階を迎えようとしている。先月18日の通常総会で、代表幹事に就任した尾賀康裕氏に、同友会の今後の方針などについて聞いた。

 −60代以上の会員が多いなか、50代前半で代表幹事に就任した。今の抱負は。

 「もっと大きな規模の立派な企業の経営者の方もおられる中で、代表幹事に選んでいただいたのは極めて名誉で、ありがたい。同友会という素晴らしい土壌の中で、自分自身でもこのチャンスを生かし、微力でも滋賀の経済団体の一つとして企業をめぐる環境をよくしていきたい」
 「同友会約300人の会員のうち、私より年下は45人だけ。比較的若くて小さな会社の社長である私が代表幹事をしているくらいなのだから、同友会の会合に行きにくい、ほかの会員と年が違って話が合わないと思っている若手経営者の方々にも、気軽に参加してもらえるようにしたい」

 −2年間の任期中に、取り組みたいことは。

 「同友会は、来年創立50周年を迎える。50年という区切りで今までの歴史を振り返りながら、今後どうあるべきか指針を出していかなければならない。今年から準備委員会が立ち上がるので、その中でしっかり検討していくことになる」
 「また、行政と経済界が協働して、環境と経済成長を両立させる持続可能な社会モデルをつくり、滋賀から日本や世界へ発信したい。このモデルには、教育問題も少子化問題もすべて包括されるだろう。環境がよくなっても子どもがいなくなれば持続可能ではなく、子どもがいても企業が自社の利益ばかり考えていては社会は成立しない。会社も発展しながら環境にも優しい持続可能な滋賀を実現するために、どうするべきか。この課題に優先して取り組みたい」

 −滋賀経済同友会は、滋賀の地域振興のためにさまざまな提言をしてきた。今後、滋賀はどうあるべきと考えるのか。

 「滋賀は地域素材に恵まれている、琵琶湖にしても、近江商人にしても、素材はたくさんある。今後人口が減少しても、滋賀で住みたい、滋賀で骨をうずめたいと思ってもらえるように、しっかり滋賀の魅力を磨いておかなければならない。その重要な鍵は、環境しかないだろう。琵琶湖を持っている地域として、水と農業は滋賀の大きな地域資源だ。それを滋賀から発信していかないと。これまでは火と機械の時代だったが、これからは水と生命の時代となり、産業の中心もそこに移ってくる。水と生命は、まさに滋賀そのもの。安心、安全、快適な水と生命を磨けば、滋賀は世界に光り輝く地域になれる」

■おが・やすひろ 神戸大経営学部卒。1977年4月、トヨタ自動車販売(現トヨタ自動車)入社。82年尾賀亀に取締役として入社、2000年から社長。滋賀経済同友会では、06年5月から副代表幹事を務め、今年5月代表幹事就任。近江八幡商工会議所会頭。近江八幡市出身。52歳。

[2007年6月10日掲載]