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問題意識高め 議論を深めたい

滋賀経済同友会代表幹事・河本英典さん
「サロンのような場を設けて話し合う機会を増やしたい」と同友会活動での抱負を語る河本さん
 滋賀経済同友会の新たな代表幹事に、綾羽社長の河本英典さん(59)が就いた。同友会活動の柱と位置付ける経営者の自己研さんと政策提言を充実させるには、「人との出会いや話し合いが大切」と強調する。元参議院議員の人脈とキャリアも生かし、「行政とも連携して転換期にある滋賀県や湖国経済の在り方をみんなで考えたい」と方針を語った。

 −会員同士の対話や議論の深化を呼び掛けていますね。

 「活動を充実させるには、人と人が出会い、地に足を着けて議論することが大切になる。経営者が個人で参加する組織なので、会員が問題意識を高め、共有することで、活動の下地が整う。まずは気軽に集まれるサロンのような場を設け、テーマを深めて話し合う機会を増やしたい。任期は2年間だが、会員同士でざっくばらんに話し合い、前年度から代表幹事の尾賀康裕さん(53)とも力を合わせながら、これまでのテーマを深めたい」

 −交通インフラを重要な研究テーマに挙げています。

 「交通インフラ整備は新たな段階に入り、ビジョンの見直しも求められている。滋賀では国が主導するかたちで、名神高速道路や東海道新幹線、新名神が開通し、内陸工業県として経済成長した。だが、栗東市の新幹線新駅やびわこ空港が頓挫するなど、国や県財政が厳しくなる中、従来型の交通体系のビジョンを見直す必要も出ている。ビジョンの見直しで、重要な視点は、産業立地による経済発展と市民生活の交通利便だろう。コミュニティーバスやLRT(次世代型路面電車)などの新たな都市交通システムに加えて、凍結された新幹線新駅も含めて、何が必要で、どんな方法が可能なのかを考えたい」

 −農業再生や滋賀ブランド構築にも力を入れますね。

 「これまでの研究テーマを深めるためで、稲作を中心とした農業再生は、琵琶湖の水環境にもかかわる課題と思う。ブランド構築はマーケティングやデザインなど具体的なアプローチ方法を探るべきだろう。いずれにしてもしっかり議論する心構えでいたい」

 −行政への政策提言も求められています。

 「県の発展を図るためには産官の連携が必要となるが、底流での人的な交流があってこそ意味をなす。密にコミュニケーションする立場を取りながら、個々の問題に対しては是々非々で意見していきたい」

■かわもと・えいすけ 慶應義塾大卒。1972年綾羽入社。伊藤忠アメリカ出向を経て、綾羽取締役、83年から社長。92年から2004年まで参議院議員を2期12年務めた。04年から大津商工会議所副会頭を兼ねる。高島市出身。59歳。

[2008年5月25日掲載]