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「プレミアムフライデー」湖国は

独自企画続々も、浸透課題
プレミアムフライデー滋賀県の取り組み
プレミアムフライデー滋賀県の取り組み
琵琶湖ホテルが「女子会プラン」で提供するスイートルーム(同ホテル提供)。プレミアムフライデーに合わせ、湖国でもさまざな割引企画や限定商品販売などが予定されている
琵琶湖ホテルが「女子会プラン」で提供するスイートルーム(同ホテル提供)。プレミアムフライデーに合わせ、湖国でもさまざな割引企画や限定商品販売などが予定されている

 月末の金曜日は仕事を早めに切り上げようという「プレミアムフライデー」が、24日に始まる。滋賀県内でもホテルや商業施設などがユニークな宿泊プランや独自の商品企画を設定し、消費者にPRしている。だが、低迷する個人消費の拡大を狙う「官」主導のキャンペーンという側面も強く、経済効果への期待の一方で「働き方改革や人材確保が先では」とする声も上がっている。

 「+(プラス)0・5日のショートバケーション」。大津市の琵琶湖ホテルは、そんなコンセプトの限定プランを発表した。このうち「女子会プラン」は、同ホテルで最上級のスイートルームに宿泊し、パーティーを楽しむなど優雅なひとときを過ごしてもらおうという企画だ。宿泊者に同行するガイドが大津市坂本エリアの社寺などを案内する「体験型プラン」なども用意した。同ホテルは「いつもよりちょっとぜいたくしたい、自分磨きに使いたい、といったニーズを取り込みたい」と期待を寄せる。

 プレミアムフライデーは、経済産業省などが官民連携の国民消費運動として考案した。昨年末には推進協議会を立ち上げ、関連イベントや商品に使える統一ロゴマークも作成。全国でチェーン展開する企業も含めると、湖国では少なくとも20の店舗や事業所がマーク使用を申請している。

 最大の狙いとする消費の拡大に向け、同協議会は企業などに対し、午後3時をめどに社員や職員を退社させるよう呼び掛けている。滋賀県庁も13日、職員にプレミアムフライデーに合わせた年次有給休暇の取得を促す通知を出した。「この機会に効率的に仕事をしようという機運が高まれば」(三日月大造知事)とするが、県内の事業所からは「中小企業にとってはそれどころではない」という声も上がる。

 彦根市で製造業を営む社長(68)は、今春の採用選考で人員確保が難航しているといい「中小企業は今、人手不足に苦しんでいる。人材が小さな企業にも行き渡るような根本対策が先ではないか」と強調。大津市内の建設業の総務担当者は「プレミアムフライデーの意義は分かる」としつつ、「国には、社員を休ませたくても難しい企業の現状を知ってほしい」と求める。経産省によると、プレミアムフライデーに合わせて早期退社を導入すると表明している企業は現時点で全国で20社ほどあるが、「ほとんどが大手企業や東京本社の会社」(同省流通政策課)という。

 イベントや商品を企画する湖国の事業所も、プレミアムフライデーという初の試みに手探りで準備を進める。テナントの商品企画などをポスターで紹介するピエリ守山(守山市)は「今後認知度が高まれば、お客様に喜んでもらえる取り組みを拡充したい」とし、ウオーターボールを使った体験企画を用意するびわ湖大津プリンスホテル(大津市)も「全国規模の盛り上がりに期待しつつ、この機会を滋賀の魅力を発信する好機にしたい」と力を込める。

【2017年02月19日掲載】