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びわ湖バレイ社長 富井哲さん

地域の魅力、点から面に
「都市近郊型の総合高原リゾートを目指したい」と話す富井哲社長(大津市木戸・びわ湖バレイ)
「都市近郊型の総合高原リゾートを目指したい」と話す富井哲社長(大津市木戸・びわ湖バレイ)

 都市部に近いスキー場として人気のびわ湖バレイ(大津市木戸)が近年、冬季以外の観光開発に力を入れている。1965年に「サンケイバレイ」として開業してから半世紀の節目を迎えた昨年11月には、社名を「びわ湖バレイ」に変更した。国内の著名な高原リゾート施設の社長を兼務し、地域密着を戦略に掲げる富井哲社長は「滋賀の魅力が満喫できる総合リゾートとして発展していきたい」と力を込める。

 -ウインタースポーツの現状をどうみるか。
 「少子化やレジャーの多様化などで低迷しているのが現状だ。びわ湖バレイの冬季来場者は14年度の14万7千人から、15年度は降雪不足の影響もあり9万8千人に落ち込んだ。何もしなくてもスキー場に来ていただける時代は終わった」
 「5年ほど前から、3歳児からのレッスンプログラム『スキッズキャンプ』を始めた。技術だけを指導するのではなく、雪の楽しさを感じてもらうことからウインタースポーツに親しんでもらうのが狙いだ。スキーヤーをつくることもスキー場の使命になっている」

 -一方、冬季以外の来場者は好調だ。
 「4~11月の来場者は、14年度の13万2千人から15年度は16万6千人に増えた。11年以降、空中を飛ぶ感覚が楽しめる『ジップラインアドベンチャー』などの体験施設を導入し、冬季以外も楽しめるリゾートとして定着してきたと感じている」
 「22日には、琵琶湖を一望できるカフェ併設の『びわ湖テラス』を新設した。体験施設に加え、ゆったりと眺望を楽しんでもらえる場も整った。あとは夜景。毎日の夜間営業は難しいかもしれないが、将来的には地元の旅館・ホテルと連携し、予約制で団体客を受け入れるような仕組みを考えていきたい」

 -滋賀の魅力、また足りないと感じることは。
 「琵琶湖をはじめ、城や社寺など個々の素材は素晴らしい。だが、点を面に広げる発想が必要ではないか。県内も外国人観光客が好調だが、びわ湖バレイでも昨冬、来場者4500人のうち千人が東南アジアの観光客という日があった。彼らが求めているのは本物の文化や自然。滋賀にはそれがある」
 「国内リゾート4施設を運営する『ハイランドパーク』の1事業所から、『びわ湖バレイ』として分社、独立したのは、地域の特性を生かす運営を進めるためだ。滋賀にはお茶や琵琶湖の幸など食の魅力も多い。びわ湖バレイも地産地消に力を入れている。近隣の宿泊施設や観光協会と連携し、一体となって湖西を盛り上げたい」

【2016年07月24日掲載】