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滋賀県中小企業団体中央会長 北村嘉英さん

滋賀ブランド、発信を支援
「会員組合の発信力向上を支援し、滋賀のブランド力を高めたい」と話す北村会長(草津市東草津2丁目)
「会員組合の発信力向上を支援し、滋賀のブランド力を高めたい」と話す北村会長(草津市東草津2丁目)

 滋賀県内の中小企業で組織する各種業界組合を支援している県中小企業団体中央会の新会長に6月、県産業振興協同組合の北村嘉英理事長(草津電気社長)が就任した。中小企業が輝く県内経済の活性化策や新会長としての抱負を聞いた。

 -県内中小企業を取り巻く経営環境をどう見るか。
 「中国経済の減速や円高などによる直接の影響は少ないと見ている。会員組合を構成する企業は、大手の下請けであったり、県内を市場にしたりする事業所が多いためだ。だが、取引先企業からの減産やコスト削減要求、製造原価の上昇など間接の影響は受けている。自ら防衛策を見いだしにくいのが現状だ。だからこそ、各組合が認知度や信頼度を高める取り組みが重要になっている」

 -業界組合を支援する県中央会の存在意義や責任は高まっている。
 「3月末時点の会員は350組合、構成事業所は1万2千社に及ぶ。これまでの組合は、どちらかと言えば製品の共同購入や製造工程の一部を共同施設で集約するなど、協力してコスト削減を目指すことに力点があった。しかし、業界が真に力を付けるためは、外に向かって発信する組合へと変貌することが大切だ」
 「例えば、大津のおごと温泉旅館協同組合は滋賀の魅力をどんどんPRし、中国や台湾などからの観光誘客に結びつけている。長浜の浜縮緬(ちりめん)工業協同組合などは素材産地の脱却に向け、自ら商品を開発して市場に提案している。県電気工事工業組合や県管工事業協同組合連合会は行政との災害復旧・応援協定に積極的だ。こうした好事例を他組合に紹介したり、組合相互の連携に結びつけたりできるのは、まさに県中央会ならではの役割だ」

 -1955年創設の県中央会は昨年60周年を迎えた。次の節目に向けた取り組み、目標は。
 「あくまで滋賀の地域ブランド力向上にこだわりたい。中小企業は今、人材確保や技術継承、販路拡大などの課題を抱えている。それぞれの業界や個々の企業には素晴らしい技術力と創造力があるのに、それをうまくアピールできずにいた。まずは、滋賀に住む人たちに、地元にはこんなに素晴らしい地場産業や産品、サービスがあると伝えたい。地域に誇りが持ててこそ、滋賀を発信できる」
 「そもそも、近江商人は内を向かず、外に出て活躍してきた。県内企業にはそのDNAがある。若手企業家でつくる県中小企業青年中央会などの柔軟な発想もどんどん採り入れ、元気に滋賀を盛り上げる。組合、企業が誇りを持ち、仕事への自信を高めることこそが滋賀の底上げになる」

【2016年09月25日掲載】