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任天堂 君島達己社長

スイッチで勢い加速
次代に挑む2018


君島達己社長
君島達己社長

 -昨年発売した家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」がヒットしている。
 「期待を超えた勢いだ。据え置き型だが外に持ち出せる遊び方が受け入れられた。2018年度の販売数量は17年度予想の1400万台は超えて2千万台以上にはしたい。17年度の目標が達成できれば(先代機ウィー・ユーで不振が続いた)ビジネスの流れを変えられると思うので、さらに勢いを良くしたい」

 -携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」事業の見通しは。
 「携帯もできるスイッチの影響で3DSのビジネスは小さくなるとの指摘もあったが、そんなことはない。販売数は計画通りだ。3DSならではの魅力的な要素もある。今後も販売は続ける」

 -16年に始めたスマートフォン向けゲーム事業は順調か。
 「まだ収益の柱にはなっていない。年2、3本は配信し、存在感のある規模にしたい。スマホゲーム市場の拡大で顧客を奪われたのではなく、ビジネスの領域が広がった」

 -ゲームキャラクターを活用した映像化事業も計画している。
 「(人気ゲーム「スーパーマリオブラザーズ」のアニメ映画を計画中との)報道も出たが、何も発表していない。お客様に制作した映像を届ける方法は、映画も含めて幅広く考えており、『映像ビジネス』と言っている。早くパートナーと合意し、発表したい。コンテンツを大事にしたいので、単純にライセンスを出すだけでなく、それなりに制作に関わっていく。合意すれば(20年の)東京五輪までくらいに完成できればいい」

 -ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(大阪市)で、20年夏までに開業予定の任天堂エリアの進展状況は。
 「これから工事が始まる。外から見れば徐々にどんなものができるか分かるようになるだろう。見て驚いてもらいたい」

 -新規事業として16年春に発売予定だった睡眠計測機器の開発状況は。
 「面白い、買いたいと思える商品ができた段階で世に出す。担当部門が顔色を変えて開発している。楽しさの要素を入れて生活の質を向上させる新規事業を展開する方針は変えない」

 -中国への進出はどう考えているか。
 「進出したいと何年もトライしているが、できていない。ソフトについての当局のお考えもあり、慎重に売り方を検討しないといけない。スマホゲームも中国で(配信する企業の)協力が得られるかの話なので、決して否定的ではない」

 キーワード  「独創」

 創業家の故山内溥・元社長から伝わり、任天堂が最も大事にしている考え方。今年も来年も、常に他社とは違う驚きのある商品を追求する。子どもをはじめ幅広い年齢層で、面白いと思われるものを作り続けたい。

【2018年01月09日掲載】