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バイオ燃料 高品質製造

レボインターナショナル(京都市伏見区)
廃食用油からバイオディーゼル燃料を1日3万リットル生産できる大規模設備。5月から本格稼働する(京都府宇治田原町・レボインターナショナル京都工場)

 植物からつくるバイオディーゼル燃料は、利用時に新たな二酸化炭素の排出につながらないため、地球温暖化防止に有効な次世代燃料として注目を集める。とくに使用済みの天ぷら油など廃食用油を原料にする場合はリサイクル効果も大きい。

 京都府宇治田原町にこのほど国内最大規模の工場を建設し、自社で直接生産に乗り出した。生産能力は一日三万リットルで、原料と製品をそれぞれ三日分貯蔵できる大型タンクを備える。越川哲也社長は「品質が高いバイオ燃料を安定供給できる体制が整った。これだけ大規模で本格的な廃食用油向けのバイオ燃料プラントは国内ではほかにない」と自信を示す。

 原料は、ゴマやヒマワリ、大豆などさまざまな成分の油が混ざっているうえ、使用後のため不純物も多い。工場では、メタノールを混ぜる際の温度や調合方法などで独自の処理を施し、高い品質を確保する。製造技術は特許を取得済みで、品質はダカールラリーの完走などで実証した。

 現行の揮発油等品質確保法は、燃料にする場合の軽油への混入率を5%までしか認めていないが、越川社長は「エンジントラブルなどが発生しているのは粗悪品が一部に出回っているため。きちんとした設備と技術で製造すれば100%でもまったく問題ない」と強調する。

 レーサーのマネジャーだった経験から、京都大の研究者から依頼を受けたバイオ燃料の走行試験にかかわった。バイオ燃料の将来性を確信し、一九九五年から京都市内で廃食用油を回収するボランティア活動を始めた。現在は関西や関東、中部の飲食店や食品工場など約一万五千カ所から収集しているほか、京都市の委託を受け、一般家庭からも集めている。

 バイオ燃料の価格は軽油とほぼ同額に設定し、運送会社などの事業所に販売している。回収した原料は京都市にも供給中で、市バスや清掃車の環境対策に貢献している。産学官連携ときめ細かい回収ネットワークを武器に今後も全国数カ所に順次、工場を建設する方針で、株式公開も視野に入れている。

越川哲也(こしかわ・てつや)社長
 大阪工業大卒。会社員を経てレーサーのマネジャーなどを務め、1999年レボインターナショナル設立。京都市出身。44歳。

【2009.04.27掲載】