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多機能HP、低価格で

ナレッジデザイン(京都市中京区)
パソコンを使ってウェブサービスの構築に取り組む従業員たち(京都市中京区・ナレッジデザイン本社)

 大手にはない低価格のウェブサービスで業界の常識を打ち破った。店舗や会社のホームページ(HP)や携帯電話用サイトを無料で制作し、だれでも簡単に更新できるようにしたサービス「エースペック」の利用料は月3万円。初期費用が不要とあって個人商店や中小企業を中心に220社に利用が広がる。低コストと制作スピードの速さで注目を集めている。

 大手企業のHP制作は、デザインから制作、プログラム、管理まですべてを専門家が手掛け、初期費用が100万円以上、管理料も数十万円単位ともいわれている。個人商店単位ではコストが高すぎると感じた青山裕一社長は、HPの制作工程を細かく分けて簡素化しプログラマー抜きでHPを構築管理できるシステムを開発した。

 エースペックによるHPは決済機能もあり、ネット販売にも利用が可能。パソコンの苦手な人でもブログ感覚で簡単に更新できる。

 商品写真に価格を入れて顧客の携帯電話に大量配信する「ケータイちらし」も売りの一つ。リアルタイムの宣伝が可能でスーパーのタイムサービスなどに応用が進み、自社の携帯サイトへ誘導する機能も備えた。

 顧客の携帯電話の待ち受け画面を配信する情報で次々と変えていく「壁紙ジャック」などの技術もあり、低価格サービスと技術の融合で京都市ベンチャー企業目利き委員会でAクラス認定を受けた。今年2月には情報保守マネジメントシステムISO27001を認証取得し、業容拡大の準備は万端だ。

 青山社長の信念は「社会の雑巾(ぞうきん)たれ」。雇用での社会貢献をテーマに正社員19人のうち3分の2以上がアルバイトからの登用だ。

 2010年度にエースペックで2千社の契約が目標で、現在の年商2億円から5億円への拡大を目指す。青山社長は「これまでのITシステムは費用が高く、業界をあげて個人商店や中小企業を無視してきた。エースペックを軸に付属のサービスを広げ、3年後には売上高200億円を目指したい」と意気込む。

青山裕一(あおやま・ひろかず)社長

 洛南高卒。大手保険会社の営業職などを経て、2006年7月にナレッジデザインを設立。京都市出身。39歳。

【2009.12.28掲載】