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効率的な業務管理に道

クエステトラ(京都市中京区)
業務の流れや指示を図式化して示す業務管理ソフト(京都市中京区・クエステトラ)

 ビジネスソフト開発を手掛けるIT(情報技術)ベンチャー企業で、自社製の業務管理ソフト「クエステトラBPM」が主力商品。同ソフトは、社内業務全体の流れや、各部署や社員の仕事、上司からの指示などを、パソコンの画面上でフローチャートで図式化して分かりやすく示す。業務の進捗状況、稟議書(りんぎしょ)や決裁書の流れを即座に確認できるため、業務の効率化を図れるという。

 月単位、週単位での社員の達成度や、仕事の流れの中でどの部署で滞留して時間を要したかを数値化してグラフで示すことも可能だ。「成果の可視化」によって業務管理や人事考査にも活用できる。

 開発の発端は、パソコンに向かう仕事が増加しているのに対し、コンピューターによる効率的な業務管理が広がっていないという問題意識だった。「業務管理ソフトは2010年代の成長分野になる」と見込み、今村代表執行役をはじめ京都大大学院情報学研究科で学んだソフト開発者を中心に起業した。利用客の要望を入れたソフトのバージョンアップと営業活動に日々、奔走している。

 利用料は、インターネット経由でソフトの機能を利用できるSaaS(サース)版で、社員1人あたり月額1千円。同時処理する業務が10件以内なら無料で利用できるダウンロード版もある。利用する企業は、自前で管理ソフトを製作するより格段にコストを抑えられ、IT関連を中心に利用企業は約50社まで増えている。

 京都大の情報システム部門での問い合わせや申請の処理作業に導入されるなど、本年度は売上高5千万円を見込む。大口客には、社員を対象にした取り扱い方法の講義や現有システムへのつなぎ込み作業を行うなど、きめ細かいサービスでソフトの普及を狙う。

 今村代表執行役は「今はビジネスソフトの生産は北米製が95%以上。このソフトを世界に広げて、日本の『ソフトウエア貿易赤字』を解消させるのが夢なんです」と話す。

今村元一(いまむら・げんいち)代表取締役

 京都大大学院情報学研究科修了。在学中にソフト開発会社を起業、2008年4月にクエステトラを設立。神戸市出身。36歳。

【2010.03.01掲載】