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眠る労働力、内職で開拓

ロジ・ウエイズ(大津市枝)
本社に併設した作業場で紙袋作りの内職に励む女性会員

 地元企業から請け負った袋詰めや紙製品加工といった軽作業を、会員の内職スタッフに発注する。企業の外注ニーズの開拓を進める一方、主婦らを中心とした「地域に眠る労働力」(高橋功社長)を掘り起こし、効率的な受発注管理システムで顧客企業が求める短納期と品質管理に応えている。

 高橋社長は物流会社勤務時代に倉庫や工場の請負業務を担当する中で「コスト削減を進めたい企業の外注ニーズは数多くある」と考え、2007年に業務委託・請負サービスで起業。内職ビジネスをフランチャイズ展開する内職市場(愛知県)に滋賀県で初めて加盟、出店した。

 一人一人の仕事量や能率がばらばらの内職事業は、納期管理が難しい。そこで内職市場の受発注管理システムを活用し、誰がいつどの仕事を引き受けたかや、現在の作業の進捗(しんちょく)度などを即座に把握できるようにした。

 会員の大半は地元の主婦たちだ。子育て中の20代から70代の高齢者まで幅広く、現在は約300人が登録している。会員は販促グッズの袋詰めや小売店の紙袋作り、自動車部品の不良品検査といった仕事をマイカーで会社から持ち帰り、自宅で仕上げて再び持ち込む。「慣れないうちは時給換算で100〜150円ほどだが、能率が上がれば一般のアルバイト報酬と変わらない」と高橋社長は話す。

 2年前から障害者福祉施設への内職あっせんも手掛ける。請け負った仕事を内容や量に応じて仕分け、簡単な作業を施設に再委託する仕組みで、参加施設は県内25カ所に拡大した。施設側は安定的に仕事を確保でき、企業との単価交渉も省けるメリットがある。今後さらに参加施設を増やし、大量の業務が舞い込んでも複数施設に分割発注する枠組みを整える方針だ。

 外注需要の高まりで売上高は順調に伸び、09年8月期は1億5千万円に達した。「暗くて地味という従来の内職のイメージは薄れつつある。主婦もお年寄りも障害者も前向きに働ける新たな労働形態としてアピールしたい」と、高橋社長は力を込める。

高橋功(たかはし・いさお)社長

 京都産業大法学部卒。大手総合物流商社に入社し、物流、運搬機器の営業販売を担当。2006年に退社し、07年8月に起業した。広島市出身。37歳。

【2010.04.26掲載】