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助産師らにアロマ伝授

アクションケイ(京都市西京区)
アクションケイが助産院の知恵を伝えるために開催したシンポジウム。若い助産師らが熱心に聴講した(3月13日、福岡市)

 創業以来、妊婦の生活をサポートするサービスや商品を開発、提供している。現在は、助産師や看護師を対象に各地で開くメディカルアロマ講座が主力事業だ。周産期や産後の女性に施すアロマセラピーや体液の循環を促すリンパドレナージュ、ハーブ療法を学ぶことができ、3日間の泊まり込みで学ぶ10人前後の集中講座や、アロマと母乳の出をよくする背中へのリンパドレナージュに限定した講座などがある。

 受講者は「ぬくもりのあるケアをしたい」とスキルアップへの意欲を持ち、自分で料金を払って参加する助産師や看護師が大半を占める。最近では、アロマケアが妊婦に与える効用が知られるようになり、受講料を負担する病院も増えつつある。

 阪部智子社長(54)は「女性の視点を生かした仕事をしたい」との思いから会社を興した。起業後、親交があった助産師のアイデアを基に、洗面台で新生児の沐浴(もくよく)ができるシートや、機能性とファッション性を兼ね備えた授乳用ブラジャーなどを次々と商品化した。

 アロマ講座に乗り出したのは阪部社長自身の体験がきっかけ。5年半にわたって介護した母にアロマセラピーを施術しようとしたが、どこで学べばいいのか分からず、アロマを看護や介護の現場につなげる必要性を痛感した。

 助産院の知識と技術を伝える事業にも力を注ぐ。3月に福岡市で主催したシンポジウムでは九州にある助産院の院長が講演。周産期に食事による体づくりに努め、分娩(ぶんべん)時は付きっきりで母子に向き合って、母体が本来持っている力を最大限引き出す出産法を解説した。名古屋市や金沢市で助産院の講演と組み合わせたアロマ講座を予定しており、新たな事業として全国展開を目指す。

 2008年度の売上高は2千万円に達したが、少人数の参加でも開くなど採算面で厳しい講座もある。これまでに築いた全国の助産師や看護師の人脈を生かして事業を拡充し、収益を安定させる方針だ。「アロマケアの活用例や助産院の知恵をまとめた本を出版したい」と阪部社長の夢は尽きない。

阪部智子(さかべ・さとこ)社長

 京都産業大を卒業後、商社や工業炉メーカーに就職。看護計画作成ソフトの販売員を経て、1998年に起業した。関西ニュービジネス協議会の「NBK大賞」などを受賞。京都市出身。54歳。

【201005.24掲載】