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外国客に京の魅力紹介

日本優遊(京都市左京区)
外国人観光客向けに四条大宮商店街の観光地図を作る日本優遊の社員たち(京都市左京区・京都大)

 京都大(京都市左京区)の大学院生や卒業生を中心に今年8月、設立した。大学構内にあるベンチャー・ビジネス・ラボラトリーに事務所を構える。日本での国際観光促進を目的とし、外国語で接客できる人の育成、通訳・翻訳サービスも手掛ける。

 台湾には親日家が多い。台湾の人口は約2300万人だが、日本を訪れた人は2009年に約102万人に上り、中国人や米国人を上回る。

 洪介貞社長自身、高校時代に日本の明治維新を学んで以来の日本ファンで、日本の良さを世界に発信したいと会社を設立した。

 外国人観光客は日本の文化に関心を抱いて京都を訪れる。その際、食べたり見たりするだけでなく、地元の人と会話し、日本人や日本文化とは何なのかを肌で感じてもらうことが大切という。

 「日本人には礼儀正しさやもてなし、人情など良い面がたくさんある」と洪社長。「温かい人情に触れ、体感した文化をお土産に帰国してもらえばリピーターが増え、次は家族や友人を連れて来てくれるようになる」

 英語や中国語などを身につけ、外国人への接客能力を高める手助けもする。洪社長はほぼ毎週、京都市内の旅館で、経営者や社会人向けの講習を開き、英語や異文化交流の方法などを教えている。

 11月からは四条大宮商店街振興組合(京都市中京区)と連携し、外国人観光客向けの観光地図作りと、各店舗のコミュニケーション力を高める事業を始めた。飲食店などを社員が一軒一軒訪ね、各店の特色や良さを取材して地図に生かす。「外国人に分かりやすい付加価値のある地図を作りたい。観光を促進して地域が活性化し、地元の人も京都の良さを再確認する機会になれば」と洪社長。地図は来年3月に完成する予定だ。

 社員は洪社長を含めて6人。初年は売上高900万円を見込み、3年後に3780万円を目指す。「京都は歴史や文化、環境への意識の高さなど資源が多い。京都、そして日本の魅力を世界に発信していきたい」と意気込む。

洪介貞(こう・かいてい)社長

 台湾出身。高校時代に日本留学を志し、兵役時に日本語を独学した。兵役後、法政大に。卒業後は米国の大学で経営学を研究した。1997年、台湾で経営コンサルティング会社を起業。2009年、京都大経営管理大学院に入学した。46歳。

【2010.12.27掲載】