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選手経験商品に生かす

ナチュラルエナジー(京都市中京区)
ウエットスーツの新作モデル開発に向けアイデアを出す長田社長(右)とスタッフ(京都市中京区)

 「TETSUJIN DAMASHII」(鉄人魂)。トライアスロン用のウエットスーツに昨春、新ブランドが誕生した。ナチュラルエナジー(京都市中京区)が開発し、着用する愛好家が増えている。

 第2弾として着圧機能を加えた次世代スーツを産学連携で開発中だ。ニッチ(隙間)な市場だが、京都初の世界ブランドへの成長を目指している。

 創業者の長田達也社長は大学時代に競技を始め、トップ選手として活躍。現在も現役だ。水泳、自転車、マラソンからなり、鉄人レースと称される。「三つの有酸素運動を組み合わせた競技で、トップアスリートでなくても、高齢者や仕事を持った働き盛りの人も含めて取り組む人が増えている」と長田社長。健康増進などの目的で始める人も増えているという。

 会社員時代には仕事との両立やけがも克服した。「さまざまな経験があるからこそ、幅広い顧客の思いやニーズが分かる」と話す。

 創業後、スクールの運営や大会企画などを手掛けてきたが、2008年から関連商品の開発に着手。ウエットスーツ素材メーカー山本化学工業(大阪市)の素材を使って昨年4月、初めて自社製品を発売した。国内では欧米の既製品が主流の中、30カ所を採寸するオーダーメードで「体形にフィットする」と好評だ。

 着圧機能を加えた新商品は、山本化学工業、大学の研究機関と開発を進めており、来年4月の発売を目指す。医療素材のラバーを取り入れた世界初のモデル。足首やふくらはぎ、腰などの末梢(まっしょう)から中枢(心臓)に向かい、漸減的に圧迫を加えることで血流を良くする。筋肉温度低下を防止する狙いがある。このアイデアは、京都商工会議所が主催する2011年の知恵ビジネスプランコンテストで知恵ビジネスの認定を受けた。

 長田社長は「スクール事業で蓄積したノウハウやデータを生かして、一人一人の体形や能力に合わせた商品を開発したい」。選手であり、指導者でもある強みを強調する。競技の普及を進め潜在顧客を掘り起こすことでビジネスチャンスが広がると確信している。

長田達也(ながた・たつや)社長

 立命館大経済学部卒。広告代理店の大広に4年間勤務。1991年から世界最高峰の「アイアンマン・トライアスロン・ワールドチャンピオンシップ」(ハワイ)を14回連続完走。2001年有限会社設立。京都市出身。44歳。

【2011.06.27掲載】