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ブランド戦略を手助け

アド・アソシエイツ(京都市中京区)
病院のパンフレットや企業の社史などを編集する従業員(京都市中京区)

 企業のブランド戦略や広報宣伝活動を手助けする。

 経済のグローバル化が進み、企業の買収や事業売却などが多国間で行われるようになった現在、設備などの有形資産だけでなく、ブランドや特許といった無形の知的財産への評価が企業価値を左右する。西村吉郎社長は「製品ブランドよりコーポレート(企業)ブランドの時代になった。消費者や投資家は『この企業名なら少々高くても買う』『この企業なら投資しても大丈夫』と考える」と話す。

 大手企業にはブランド戦略を担当する部署があるが、少人数の中小企業で設置するのは難しい。「日本の大半は中小企業。今が精いっぱいで、勉強する機会もない。ブランドが重要視される中で、中小企業の良き相談相手になる」(西村社長)ことを目指している。

 これまでに京都市の出資会社や病院、専門学校を紹介するパンフレット、企業の社史、寺院の宣伝物などを手がけてきた。取引先からイメージを聞き取り、取材と広告コピー制作を徹底して行う。デザイン案やコピー案を提示し、詳細を詰めてまとめ上げる。取引先は京都の企業や団体が多く、京都の文化や伝統がしっかりと伝わるよう心掛けている。今後はコピーライターや編集者を紹介するプロダクションのような事業も展開する計画という。

 西村社長は写真化学に26年勤め、デザインや印刷、営業、海外調査、電子事業などに携わった。「開発事業型の企業で、人を大切にし、金もうけだけではない新しい事業をつくる努力を重ねていた。組織づくりや利益管理など経営の基本を学ばせてもらった」と振り返る。50歳で退社。2008年に「最後の仕事」として創業した。「今までの技術や製品を基に新しいものを生み出す努力を続けてきた企業が京都を代表する企業になっている。次の時代に備えたいという企業や経営者を手伝いたい」との思いを持つ。

 従業員6人で、年間売上高は6千万円。2年後には8千万円に伸ばすことが目標。西村社長は「京都らしさを大切にし、京都企業のブランド力向上に協力していきたい。それが地域活性化にもつながれば」と力を込める。

西村吉郎(にしむら・よしろう)社長

 大阪芸術大を卒業し、写真化学に入社。退社後、2008年に会社設立。オフィスは京都市中京区の京都国際工芸センター内に構える。京都市北区出身。60歳。

【2011.10.10掲載】