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ネット通販 広げたい

アロンジェ社長 市田 美加さん
アロンジェ社長 市田 美加さん
 すらりとしたスーツ姿に長い髪。端正な顔立ちも、顧客を前にすると目に力が増す。オンラインショップの経営コンサルタント会社の社長として、商店主や老舗の社長に、ネット通販の効果や売り上げ増の方策を熱っぽく語りかける。「自分で商売をしたことがあるからこそ、親身なアドバイスができる」と自信をみせる。
 会社は、海外から輸入したアクセサリーやビーズなどの販売を手がけてきた。九九年に百貨店に出店したものの、テナント料や販売員の人件費で利益が出ない。そこで目をつけたのがネット通販だった。「全国の消費者に直接販売するならインターネットしかない」と確信。昼間は売り場に立ち、寝る間も惜しんで独学でホームページの製作に没頭した。
 二〇〇〇年、オンラインショップを開設。大手検索サイトなどへの広告戦略が奏功、〇二年には年商一億二千万円に達した。
 だが、急速な売り上げ拡大に会社がついていけなかった。売り切れや出荷の遅れが頻発、客からのクレームが殺到した。「お客さまに迷惑はかけられない」。〇三年、約一億円かけて新しいネットショップシステムを開発。代金管理や出荷システム、顧客分析などを盛り込んだ自信作だった。「自社だけで利用するのはもったいない」と、現在の事業に転換した。
 全国に約五十件の顧客を抱える。睡眠時間は毎日三−五時間だが「仕事が人生。お客さまが喜ぶなら休みたいと思わない」。バイタリティーあふれる起業家精神は専門学校時代から。「三十歳までに独立する」のが目標だった。商社勤務を経て、二十八歳で起業したが、苦労もあった。過労で倒れたこともある。結婚もうまくいかなかった。でも「苦労があったからこそ頑張れた」と振り返る。
 今、疲弊する地方の商店街の活性化に力を注ぐ。「もうけるだけでは会社は続かない。地方の素晴らしい商品を世界に発信し、地域間格差解消のお役に立ちたい」。
 

いちだ・みか 大阪の専門学校を卒業後、1989年に海外のファッションブランドを扱うアパレル系商社に入社。28歳で退社し独立。95年アロンジェ設立。本社は京都市中京区。趣味は18歳から始めたゴルフ。兵庫県出身。42歳。

【2008年4月13日掲載】