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親しみやすい店舗 心掛け

京都中央信用金庫 稲荷支店長 中西佳代子さん
京都中央信用金庫 稲荷支店長 中西佳代子さん

 女性では十五年ぶりとなった出張所長を経て昨年四月に稲荷支店長に就任した。京都中央信用金庫の百二十四支店で女性支店長は現在一人しかいない。近くに京都銀行や京都信用金庫などの支店が並ぶ激戦区だが「地域を盛り上げようと必死になっている人を地元金融機関としてバックアップしたい」と意気込む。
 短大を卒業後、「地域に根付いた仕事がしたい」と信金を就職先に選んだ。西院支店を振り出しにこれまで金閣寺、亀岡、三条など支店勤務一筋だが、仕事を続けるかどうか真剣に迷ったことがたびたびあった。
 初任地で仕事についていく自信がなくなり、上司に相談した。だが返ってきたのは「代わりはたくさんいるから」という一言だった。ショックを受けると同時に「もっと存在価値を認められたい。どうせなら惜しまれて辞めたい」と奮起した。
 出産や育児で忙しくなった時期は、仕事を早く終えなければならず「子どもにも職場にも申し訳なく、どちらも中途半端になった。降格させてもらいたいぐらいの気持ちだった」と振り返る。
 しかし親しい顧客から「子どもが小学校に入ったら楽になる。それまでがんばって」と励ましを受けた。毎朝出かける前に夕食を作り置きし、少しでも仕事に集中できるように工夫した。夫や職場の後輩、近所の友人も子育てを手伝ってくれた。「多くの人に支えてもらった」と感謝する。
 出産後に勤務した亀岡駅前支店で支店長代理になった。顧客に主婦が多かったため、子ども向けに本を置いたり、ペンをプレゼントしたり、サービスを強化した。さらに稲荷支店では幼児が遊べる場所を支店内に設け、就職以来の夢を実現した。室内の整理整頓はもちろん、各所に花を飾るなどこれまでの経験や価値観を親しみやすい店舗づくりにつなげている。
 稲荷支店の職員は十七人。「自分の考えや仕事への疑問を持つことが成長への近道」との思いから、それぞれの意見をよく聞いたうえで支店の方針を決めるように心がける。そして自身も「分からないことがまだまだ多いので、もっと経験を積み、頼られる支店長になりたい」と目標を見定めている。

なかにし・かよこ 光華短大卒。1982年京都中央信用金庫入り。三条支店業務役、丹波口出張所長などを経て2007年4月から現職。趣味は料理とソフトテニス。最近ゴルフを始めたが「土日は家庭優先のためなかなか練習できない」。夫と長男(11)との3人暮らし。亀岡市在住。46歳。

【2008年7月6日掲載】