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「人を大切に」心に刻み

グンゼメンズ&キッズカンパニー技術統括課トレーナー 原礼子さん
グンゼメンズ&キッズカンパニー技術統括課トレーナー 原礼子さん

 京都府北部発祥のグンゼの宮津工場(宮津市)は主力の男性用肌着の生産を統括する役目も持つ。肌着の高い品質を維持するために、生産工程で社員への技術指導に取り組む毎日。技術伝承を重要視するグンゼで優良な肌着を生産する人材を育てる極めて重要な役割を担っている。
 「その人ごとに合った指導方法を心がけている。根気よくいいところを見つけてほめる。自信をもってもらうことが大切」
 海外拠点の中国やタイなどにも出張し、生産技術を教えることもある。海外でもあいさつを重視し、コミュニケーションを大切にして指導にあたった。しっかりと主張する中国人。前向きで明るいタイ人。熱心なベトナム人。さまざまな国民性を感じたが、「誠意を持って接すれば必ず思いは通じる。人と人と信頼さえ築ければ仕事はうまくいく」と確信した。
 現在はトレーナーと同時に生産技術書の作成などにも取り組む。仕事の上での座右の銘は「心ありて技ありし人」。かつての退職者が色紙に書いてくれた言葉だ。人を大切にすることを常に心の片隅に置く。協力工場の技術指導者から能率がなかなか上がらないと相談を受けた際には「相手が理解していないのは教えた人が悪い。従業員の思いを聞き出す雰囲気を作って常に声をかけ続けて」と励ました。その後、仕事がうまく行くようになったと聞き、心底うれしかったという。
 若いころからグンゼで長く縫製の仕事に従事していた。結婚などを経てしばらく仕事から離れていたが、復帰して四年前に宮津工場で働くようになり、昨年は正社員になった。宮津に住むのは初めてで最初は「雨の多さにとまどった」という。近ごろは天橋立などもある地域のよさも分かるようになり、休日はゴルフの練習などを楽しむことも多くなったという。
 入社したころは尊敬できる上司や先輩がいた。そのころの年代になった自分が果たしてそう思われるようになれているのか。年月を経ても悩みは多い。仕事は大変だが、やりがいはある。今後の目標は「現場でさらに楽しく仕事をしてもらうために従業員と管理者、工場と本部とのパイプ役になりたい」と心に刻む。

はら・れいこ 梁瀬学園卒。2004年4月からグンゼメンズ&キッズカンパニー資材調達室契約社員で宮津工場勤務、07年12月に正社員採用。縫製業務などに取り組む技術統括課トレーナー。趣味は書道、パッチワーク、テニス、バレーなど。島根県出身。50歳。

【2008年8月3日掲載】