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「民間」意識 社員と奔走

郵便局株式会社伏見郵便局長 中村美佐子さん
郵便局株式会社伏見郵便局長 中村美佐子さん

 熱心に社員が仕事に取り組む伏見郵便局内のオフィス。壁には「郵便局は会社です」と記した張り紙、ホワイトボードには簡易保険の獲得成績を表すグラフが記されている。客が訪れるロビーには記念切手や贈答品が目に付くように陳列され、ポスターで商品内容をにぎやかにPR。郵便局は一つの民間企業にすっかり様変わりしている。
 日本郵政公社は、昨年十月に民営化し、郵便局、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険、郵便事業の四つの株式会社に分割された。郵便局株式会社はほかの会社から委託されれば、それらの窓口業務を担う。
 「窓口の手数料収入でまかなうようになった今、これまでみたいな受け身ではだめ。お客様からの要望を察知して喜んでいただかないといけない」と民間企業として意識改革に心を砕く。
 入局から簡易保険の業務を中心に担ってきた。滋賀、京都、大阪の郵便局で仕事を経験。寝屋川郵便局では昨年の民営化に伴い、数少ない女性局長に就任。「女性なりの価値観、人の優しさが生かせる」と社員と積極的にコミュニケーションをとり、付き合うことが心の財産になったという。
 今年七月からは伏見郵便局長に就任した。人を育てながら営業成績を伸ばす管理職は難しい。「営業の世界で社員をしからない日はない」というが、よいところを見つけ、ほめることをかかさない。座右の銘は「努力と挑戦」。社員と一緒に営業目標を達成できた時には喜びを実感できる。
 子供を育てながら働いていた時は保育園の保母が元気に働く姿を見て元気をもらった。子供も手を離れ、休日は家事に取り組むことが多いが、「自分の時間をみつけるのはうまい」という。趣味にも積極的に取り組み、日本画、ピアノなどをたしなみ、夜に一時間程度ウオーキングを楽しむのも健康を保つ秘けつ。旅行に出かけるのも気分転換になるという。
 郵政民営化からもうすぐ一年。徐々に民間会社として住民に浸透してきたことに手応えを感じているが、「簡保など営業に関しては、ほかの民間企業に比べると必死さはまだまだ弱い。郵便局のブランド力をもっと生かせばマーケットはもっと広がる」と目線は常に前を向いている。

なかむら・みさこ 日野高卒。1968年、旧京都地方簡易保険局入局。簡保業務を中心に従事し、大阪、滋賀、京都の郵便局で管理職を歴任。2007年10月の郵政民営化で郵便局株式会社寝屋川郵便局長に就任。08年7月から現職。京都市出身。58歳。

【2008年8月17日掲載】