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声の悩み解決、指導

ボイスコネクション代表 轟美穂さん
ボイスコネクション代表 轟美穂さん

 「声」がポイントになる場面がある。就職の面接や会合でのあいさつ、顧客への企画提案では、聞きやすさが強みになる。学校や塾の講師なら、のどを痛めるような発声は避けたい。そんなニーズに着目して四年前に個人事務所を設立し、発声や話し方の相談、指導を行っている。
 活動の中心は、NPO法人(特定非営利活動法人)が運営する起業支援施設「西陣町家スタジオ」で開いている個人レッスン。「力を入れて発声すると声が共鳴しなくなる。自然体の方が相手は聞きやすい」「のどの奥にいたる口内全体を使って声を出そう」。専門的なアドバイスと指導で、受講者の悩みに応える。スピーチなどのセミナーを随時開き、企業の社員研修にも講師として出向いている。
 受講者は、セミナーの講師や電車の車掌、就職活動を控えた学生など幅広い。「歌手の発声練習ではないので、声の美しさはそれほど重視しない。まず受講者の相談に乗り、必要な指導を考える」という。
 小学生のころからラジオ放送が好きで、深夜番組で多くの視聴者に語りかけるパーソナリティーにあこがれた。大学卒業後、アナウンサーとして福島県のラジオ局に入り、その後フリーに。東京などでリポーターやパーソナリティーの経験を重ねた。
 五年前に、夫の仕事の都合で京都市に移り住んだ。京都府男女共同参画センターの起業セミナーに参加した時、これまでの経験を生かせる事業として、声をテーマにした総合支援サービスを考えついた。
 個人レッスンでは、「発声のくせを直したい」など難しい要望もある。発声や話し方には受講者の精神状態も影響する。「受講者一人一人に正面から向き合うので、大きなエネルギーを使うが、やりがいも感じる」と語る。
 俳優や声優のプロダクションが経営する声優養成所の講師も務めている。声優は近年、人気が高まっているが、声優業だけで生計を立てられるのは一握りという厳しい世界だけに指導にも熱が入る。「いろんな形で夢や目標に向かって努力する人の後押しをしたい」。さわやかな語り口に情熱を込めた。

とどろき・みほ 青山学院女子短期大英文学科卒。1982年からラジオ福島でアナウンサーを務めた。3年後にフリーとなり、テレビ番組のナレーションや長野五輪開会式のアナウンス、イベントなどの司会を務める。東京都出身。47歳。

【2009年1月11日掲載】