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顧客と取引先の支えに

三井住友銀行伏見支店長 柴岡えみさん
三井住友銀行伏見支店長 柴岡えみさん

 目に留まりやすい場所に広告物を並べ、手書きの案内板で投資セミナーなどの行事を知らせる。来客層に合わせて本棚の雑誌を変え、いすの横にはベビーカーが置ける空間を確保する。
 昨年四月に伏見支店長になり、顧客とのコミュニケーションを強化するための店頭改革に乗り出した。「改装工事をしなくてもできることはたくさんある。お客さまにありがとうと言ってもらえる瞬間が一番うれしい」。時間帯ごとの来客層や店内での動線、曜日別の広告物の減り方まで調べ、改善を重ねる。
 大学のゼミで金融を学び、「幅広い業種にかかわることができる」と銀行を志した。初任地の支店からシステム構築や電子決済などを支援するEC業務部に異動した。行内で一人一台パソコンが普及し、一九九八年にはパソコンの教育係として人事部に移った。
 行内業務が続いたが、仕事にやりがいを感じていた。住友銀行とさくら銀行の合併で三井住友銀行が誕生した二〇〇一年、研修所の指導担当になった。「みんな燃えていてものすごいエネルギーだった。やる気をどう融合させるか。いい経験だった」と振り返る。
 保険商品などの取り扱いが始まると顧客説明のマニュアルづくりや研修も担当した。「ライフスタイルや価値観は人それぞれ違う。常に相手の立場になって考えることが大切」と顧客目線の重要性を訴え続けた。
 二度目の支店勤務は十一年ぶりだった。副支店長として赴任した門真支店では支店長の背中を見て育った。「支店長は最後の判断をする立場。大きなことだけでなく、細かいことにも目を配っている」と気づいた。
 その責任ある立場が〇五年に回ってきた。女性支店長は関西で当時三人目だった。不安はあったが「人事部などで相手の分かりやすさや使いやすさを考え続けてきた経験がきっと役立つ」と信じ、地道に努力した。
 伏見支店は支店長として二店目になる。管内には中小企業が多いうえ、駅に近いため個人客の層も幅広い。景気は厳しさを増しているが「取引先には明るくて前向きな経営者が多い。しっかりと支援し、これからも世の中の役に立つ存在であり続けたい」と決意を新たにする。

しばおか・えみ 関西学院大卒。1990年、旧太陽神戸三井銀行入行。EC業務部、人事部などを経て2005年に甲子園口支店長。08年4月から現職。京都市在住。趣味は3歳から始めたピアノとクラシックコンサート鑑賞。堺市出身。41歳。

【2009年3月22日掲載】