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和菓子が結ぶ縁生かす

京都虎屋菓寮店長 久保田絵美さん
京都虎屋菓寮店長 久保田絵美さん

 京都発祥の菓子老舗「虎屋」が運営する京都市上京区の一条通に面した喫茶店で指揮を執る。14人の従業員のまとめ役だ。5月に改装工事が完成し、すっかり新しくなった店内に「喫茶店はすぐに商品の感想を聞くことができ、人との縁を生かせる場所。施設もよくて人材にも恵まれている。人とのご縁を大切にして、ここにいることが楽しいと思われる店舗にしたい」と思いを新たにする。

 昔から情緒あふれる京都が好きで、修学旅行で食べた和菓子の味が忘れらない。祖母は虎屋の菓子を大好きだった。茨城県から憧れの京都に来て学生生活を楽しんでいた折、虎屋の菓子をみてふと思う。

 「人を幸せにできるお菓子ってすごい」

 入社後の4年間は店舗で販売業務に携わった。菓子の名前、材料、作り方などを必死で学んだ。東京ミッドタウン(東京都)の虎屋菓寮では接客を担当。「日本文化にふれつつも常に新しいことをやる店舗だった。併設のギャラリーと連動した新商品の提供などが勉強になった」という。

 2年前に京都虎屋菓寮の店長に抜擢された。辞令が出た時は無理だと思った。大きな重圧に悩んだが、「周りの人に支えてもらっている。従業員が成長してくれるのはその人のため、会社のためにもなる。指導したりするのは苦手だけれどいろいろと方法を模索している」

 休日には自転車で市内を回るのが趣味。勉強を兼ねて甘い物を食べたり、神社仏閣を訪ねる。鴨川沿いや建仁寺はお気に入りの場所だ。今後の仕事の目標は地域への貢献。「店舗も含めて一条通の地域全体で文化的なイベントをやってみたい」と夢を広げる。

 くぼた・えみ 大谷大文学部卒。2003年に虎屋入社。一条店、京都伊勢丹売店、虎屋菓寮京都店、虎屋菓寮東京ミッドタウン店勤務後、07年2月に虎屋菓寮京都店長就任。茨城県出身。28歳。

【2009年6月28日掲載】