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何をしても自分の責任

エム・アール・シー社長 山本秀子さん
エム・アール・シー社長 山本秀子さん

 事務所の壁にペットボトルやアルミ缶の価格がずらり並ぶ。「昨年秋以降の下落から、ようやく水準が戻ってきた」と市場動向に気を配る。

 男性の世界とされてきた再資源化事業で、とかく女性社長が先頭に立つ姿は奇異の目で見られることもあるが、「男性のプライドを傷つけず、社長職は広告塔という気持ちでやっている」と明るい。

 空き缶や発泡スチロールなどの再資源化を主に手掛け、収集した資源ごみを選別、粉砕、圧縮といった処理をして再生工場などへ送っている。京都市南区上鳥羽の敷地約2600平方メートルの処理施設は市内最大規模で、「京都南インターチェンジ近くで広く、工業地域にあるのも強み」と話す。

 高校卒業後、父親が創業したごみ収集・処理の山本清掃(伏見区)で経理など事務を務めていたが、2000年の再資源化部門の分社化に伴い、経営に携わるようになった。

 社長に就任した03年当時は、北京五輪に向けた中国の需要増でアルミや鉄の取引価格はうなぎのぼり。「波にのっていた。会社運営をすごく簡単に考えていた」。ところが、昨年秋からの金融危機で市況は急激に悪化。引き取る値段もつけられないほどだった。「何をしてもすべて自分の責任。しんどさがようやく分かってきた」と振り返る。

 休むことなく働く両親の姿を見ながら育ってきた。「今会社があるのは、長年の苦労のおかげ。やってきたことが無駄にならないよう、力を尽くしたい」と語る。

 価格変動が激しい資源ごみだけでなく、今後は産業廃棄物も多く扱うつもりだ。「仕事をいかに取るかがわたしの使命。ここで生計を立てる従業員がいるんだから」と言い切った。

やまもと・ひでこ 家政学園高卒業。79年に家業を手伝い始め、2001年から山本清掃専務、03年から現職。25年間続ける水泳は指導員の資格を取るほどの腕前。休みの日には3キロ泳ぐ。京都市中京区出身。50歳。

【2009年8月30日掲載】