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好み通りに仕立て装飾

JIJA K・S・W・代表 金本智子さん
JIJA K・S・W・代表 金本智子さん

 シルクや合繊、ウールなど生地から顧客が求める服を作る。個人経営では珍しいオートクチュール(高級仕立服)を京都市北区の自宅で手がけ、「着心地がよくてきれいに見える服」を追求する。

 仕事場には大型のミシンやアイロンが並ぶ。生地を整えてデザイン通りに裁断、自ら縫製し、客の好みに合わせフリルの入れ方やスパンコールなどの装飾に工夫を凝らす。仕立てる服はドレスやワンピース、スーツなど幅広い。何度も客と打ち合わせ、出来上がるまで1〜2カ月かかる。

 「自分が作った服を着て、喜んでもらえることが何よりうれしい。着た時に体の調子や気分がよくなる服を作りたい」と話す。

 デザイナーは小学生の時からの夢だった。実現するため同志社女子大で服飾学を学び、3年からは京都市内のオートクチュール店に通って指導を受けた。卒業後は大阪市内のデザイン専門学校でデザイナーの卵たちと競い合った。

 就職面接に訪れたデザイン事務所でクリエーターへのあこがれを話すと「自分でやってみては」と助言を受けた。その時は気に留めなかったが、旅先のフランス・パリでどんな小さなブティックにも服を作る作業場があることに驚いた。「街全体にものづくりを理解する雰囲気があり、店頭の服にも温かみを感じた」と自ら挑戦を決意した。

 2004年に自宅で開業した。商社などと交渉して生地などの仕入れ先を確保、知人を通じて顧客を開拓した。2人の妹は販売員やモデルとして活躍する。中京区に店を出して経験を積んだ後、今月からインターネットショップに移行して新たなビジネスモデルづくりに乗り出した。開業から5年。取引先の倒産など困難も多かったが、「一生かけて夢をかなえたい」と迷いはない。

かなもと・ともこ 同志社女子大卒。デザイン専門学校を経て2004年に「JIJA K.S.W.」を設立し代表。オートクチュールのデザイナー。趣味は映画・音楽の鑑賞、ダンス。京都市出身。32歳。

【2009年9月20日掲載】