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京の農産物 商品化推進

エスアールフードプロデュース社長 斎藤三映子さん
エスアールフードプロデュース社長 斎藤三映子さん

 より安全な食品を求める消費者が増え、農産物の地産地消の取り組みが見直されている。京都の作物を使って加工し、商品化して売り出すプロデュースを推進している。

 「このままでは農業の担い手がいなくなる。地域の資源を生かさないといけない」

 現場を歩いて市場調査から売れる食材を割り出し、農家と商工業者をつないで商品化する取り組みはまさに農商工連携の先進事例。舞鶴のレトルト肉じゃが、旬の京野菜を使った月ごとの個食総菜セットなどさまざまな商品を生み出し、「素材とアイデアと季節は顧客にマッチする。農商工連携は昔から言い続けていたことで時代の流れが追いついてきた」と自信を深める。

 「食べ物は命の源。食関連を一生の仕事にしたい」。高校時代に食文化に興味を持った。大学卒業後、総菜会社などで商品開発に取り組み、1996年には念願の起業。食のプロデュース業は珍しく、設立当初でも120種類の食品開発に取り組んだ。

 その中で八幡市のNPO法人(特定非営利活動法人)で農産加工品の多彩なレシピを考えた。なかなか理解されなかったが、「資料を作り続け、必死に指導にあたった」。

 現在は飲食店のメニューやしつらえのコンサルティングも手掛け、9月にはひきこもりやニートの支援に取り組む京都ARU(南区)と連携して社会参加を望む若者を雇用するカフェ「月のとき」を竜馬通り商店街(伏見区)でプロデュースした。「地元に根ざさないと長続きしない。自分で作ったもので地域が元気になることがうれしい」とやりがいを感じている。

 起業を目指す人たちへ「自分の夢を声に出し続けることが重要。言い続けると努力するし、知恵もでるし、支援もあるかもしれない。とにかく行動を」とエールを送る。

さいとう・みえこ 近畿大農学部卒。製薬会社や総菜食品会社で開発部門に従事。96年に独立してエスアールフードプロデュース(京都市下京区)を設立。食品開発や飲食店のメニュー指導、店舗デザインなどコンサル業務を中心に手掛け、京都産業21の食の事業化グループの代表なども務める。京都市出身。

【2009年10月4日掲載】