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和装の楽しさを発信

京都丸紅 商品管理チーム長 土岐訓代さん
京都丸紅 商品管理チーム長 土岐訓代さん

 光沢の違いで市松模様が浮かび上がるシックな着物に、ピンクの半襟が映える。「帯や帯締めなど合わせる小物によってがらっと印象が変わる。そんな着物が好き」と熱い思いを語る。

 2年前に新設された商品管理チームで、商品の品質表示や消費者、小売店などからの問い合わせに対応している。製造物責任法(PL法)によってメーカー側の責任が明確になり、「品質に関する消費者からの相談が増えてきた」と話す。

 親会社の丸紅が所有する古い着物の管理も重要な仕事だ。桃山時代から現代までの小袖や能装束がそろう。全面に刺しゅうを施した婚礼衣装などぜいを尽くしたものが多く、「今では作ることができない貴重な着物。後世に残すことは重要」と熱を込める。歴代の担当者に受け継がれた畳み方やこん包方法があり、神経を使う。

 小さいころから着物は身近な存在だった。正月には家族そろって着物を着て、おとそを飲み、初詣でに出掛けるのが恒例だった。短大で染色を学び、着物に携わる仕事を選んだ。

 入社後、商品開発を行う意匠室に勤務。有名洋服デザイナーのブランドを立ち上げたり、着る人の個性を出しやすいシックなオリジナル着物を企画し、コーディネートの楽しさを発信してきた。和装商社の女性社員でつくるプロジェクトチーム「きもの解放区」に参加し、新しい感性の着物作りにも携わっている。

 仕事柄、着物を着る機会は多く、自分でも20着ほど持っている。「街なかでも、テレビの中でも、おしゃれに着こなしている人が目につけば、『あの人みたいになりたい』と思って着る人が増えるのでは」と期待する。

とき・くによ 成安女子短期大卒。86年に京都丸紅に入社。留め袖や振り袖、訪問着などの企画、商品化に携わり、2007年4月から現職。休日も呉服店を見ると「つい入ってしまう」。趣味はダイビング。大阪市出身。44歳。

【2009年10月11日掲載】