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国、世代超え和装紹介

京都きものファッション協会長 三宅てる乃さん
みやけ・てるの 産業デザイン研究所卒。家業の西陣織製造を通じ、1971年に着付け教室を開校。79年から海外での着物ショーなど文化交流事業に取り組む。82年に京都きものファッション協会を設立し、会長に就任。65歳。京都市出身。

 「日本人が思っている以上に海外では着物の美しさに驚かれる。着物は日本が世界に誇るべき衣装。染めや織りの歴史を培ってきた人たちの苦労も説明している」

 1982年に着付け業界の仲間と協会を設立。着物研究家として海外へ着物文化を紹介するため訪問した国はエジプト、オーストラリア、カナダなど数十カ国に上り、フランス・パリには着付け教室もオープンした。海外で開く着物ショーにはどの国でも大きな反応があり、外務省の要請や大使館からの招きも多い。国際的な文化交流の活動に92年に外務大臣表彰を受けた。

 京都で和装に囲まれた環境で育ち、着物の魅力にとりつかれた。地元で着付け教室を開いた縁から着物ショーを催すようになった。高い着付けの技術が認められ、山口百恵や郷ひろみなど芸能人の着付けやコーディネートも手掛けた。

 昨秋はバルト海沿いのリトアニアを初めて訪問した。現地で開いた着物ショーは満席で大歓迎を受けた。それらの収入はチェルノブイリ原発事故の影響でがんになった子どもたちの病院に寄付した。「着物は平和の使者。それにふさわしいショーができた」

 厳しい状況が続く和装業界だが、「大学では着物のサークルもできるなど若い人は着物を身に付けたがっている。着物を生活に密着させるきっかけ作りが大切だ」と高校生に着付けを教える活動にも積極的に取り組んでいる。今年は若い人たちを和装へ引き込むため、男性向けの着物教室や1日で着付けが習えるコースを新設する予定だ。

 「体験は宝なり」が座右の銘。「無駄なことは何もない」と着物を持って世界を駆けめぐる。ひたすら行動を貫く人だ。

みやけ・てるの 産業デザイン研究所卒。家業の西陣織製造を通じ、1971年に着付け教室を開校。79年から海外での着物ショーなど文化交流事業に取り組む。82年に京都きものファッション協会を設立し、会長に就任。65歳。京都市出身。

【2010年1月10日掲載】