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起業者の思い共に支え

日本政策金融公庫京都支店主任 田中美樹さん
日本政策金融公庫京都支店主任 田中美樹さん

 中小企業や個人経営の新規開業の支援に奔走している。創業を志す人が考えたビジネスプランに親身に耳を傾け、収支見通しや資金状況を基に、一緒に創業計画を立てる。

 飲食店や美容室に勤務して独立を目指す若者や、リストラで会社を辞めたのを機に起業する「不況型」など、創業に至る経緯や年齢は千差万別。時には、思いが強すぎて実現が難しい計画もあり、融資審査を担当した経験から冷静にアドバイスする。「相談者の思いを生かしながら計画をまとめることが難しいし、そこにやりがいを感じるんです」と話す。

 幅広い業種の人と接する仕事に魅力を感じ、前身の一つの旧国民生活金融公庫に就職。2年前、地元の京都支店の創業支援課に配属された。

 公庫が手掛ける創業支援事業のPRも主要な業務だ。京都と滋賀で新規開業した101社を対象にアンケート調査に取り組み、調査結果を公表して今後の開業の助けとなる資料として活用している。中小企業の経営者が抱える課題の解決に向けて研究者や専門家を紹介する産学連携事業に乗り出すなど、業務は多岐にわたっている。

 昨年、女性職員対象のキャリアアップセミナーに参加した経験を機に、京都支店の女性職員に呼び掛けて意見交換会を始めた。公庫に相談に訪れる人は融資に関して経験が浅い人が多い。店舗に案内板を置いたり、顧客に分かりやすい電話応対を考えるなど、女性のきめ細かな視点を職場に生かす取り組みを同僚職員と一緒に発案している。「私が創業支援に関わった人が活躍して、新聞や雑誌に載っているのを見るのが何より励みになるんです」と目を細める。

たなか・みき 大学卒業後、2002年に旧国民生活金融公庫(現日本政策金融公庫)に入り、さいたま支店を経て06年から京都支店。08年から同支店創業支援課で勤務。夫と2人暮らし。趣味は料理と音楽鑑賞。綾部市出身。30歳。

【2010年1月17日掲載】