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話し方で企業を伸ばす

チェンジ・アップ代表 荒尾 千春さん
チェンジ・アップ代表 荒尾 千春さん

 明るい笑顔、穏やかな語り口の中にも歯切れのよい言葉が心地よい。会社員の表現力やコミュニケーション力を高めるビジネス研修で伝わりやすい話し方を教えている。

 福岡県で会社員として働いていた時代、秘書として話し方やビジネスマナーなどを学んだ。「さらにスキルを付けたい」とアナウンススクールに通い、試験に合格。契約アナウンサーとして九州のテレビ局に勤務した。

 サガテレビでは「めざましテレビ」で4年間中継を担い、テレビ熊本では企業経営者との対談番組を担当。1千人以上のトップと出会う中で「社長でも話が効果的でない人が多い。話し方次第でもっと企業がイメージアップできるのにもったいないと思った」。

 多くの社長から話し方の相談を受けるようになる。話の導入を工夫して結論からポイント、理由、事例など順序立て、その人の持ち味を生かすアドバイスを心がけた。「スピーチは人としての総合力。共感を持てる話し方には情報収集と学ぶ姿勢が必要。いろんな人とコミュニケーションするには自分を高めないといけない」と言い切る。

 フリーアナウンサーとなってさらにスピーチ指導の仕事が増えた。「今までの経験を生かして貢献したい」と思い立ち、2008年に京都府男女共同参画センターのチャレンジオフィス(らら京都、南区)に入居。起業のノウハウを学び、「チェンジ・アップ」を立ち上げた。

 現在はアナウンサーの仕事との両輪で、企業役員相手のスピーチの個人レッスンやビジネス研修など関西を中心に飛び回る。不況のさなか、企業の人材育成への投資は減っているが、「その分、自分に投資する個人の顧客が増えている。自分がやろうと思わないと、どんどん差が広がる傾向になっている」と分析する。

 現在も大学院で会社と生活の双方を重視する「ワーク・ライフ・バランス」について学び、向上心を忘れない。将来は株式会社化も視野に入れ、「時間の使い方と働き方を交えたコンサルタントへも幅を広げたい」と夢を抱く。

あらお・ちはる 同志社大大学院総合政策科学研究科博士課程(前期課程)修了。企業の役員秘書などを経て1989年からフジテレビ系列のテレビ局で契約アナウンサーとして勤務。スピーチコンサルタントとして2008年に個人事業でチェンジ・アップを設立。熊本県出身。43歳。

【2010年4月11日掲載】