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伝統の継承者 陰で支え

行政書士 池垣真理子さん
行政書士 池垣真理子さん

 行政書士の仕事に就いて10年になる。大阪のゼネコンに勤めていた1991年に資格を取った。結婚を機に退職。専業主婦時代に、資格を生かした仕事をしたいという思いを抱いた。事務所に入って業務を覚え、7年前に独立開業した。

 行政書士は、役所に提出する申請書類を作成して、提出手続きを代行する。大半は許認可をめぐる書類で、車庫証明や法人設立、飲食店の開業、国籍取得など、行政書士がかかわる許認可や届け出の種類は1万を超えるといわれる。

 顧客と会って、持ちかけられる相談にアドバイスを与えながら申請書類を説明したり、役所に書類を出す業務に、日中のほとんどの時間を費やす。書類の作成は夜になることが多く、数百枚に上る添付資料が要るケースもある。

 「今はインターネットを使えば、書類の様式から書類作成上の注意点まで簡単に手に入る。許認可の申請をするだけなら誰にでもできる時代だからこそ、行政書士には高度な専門性とニーズの把握、丁寧なコンサルティングが必要になる」と話す。京都府行政書士会で業務指導部長として研修会の企画、運営に携わり、会員の専門知識と実務能力の向上を図っている。

 定期的に懇親会を開いて弁護士や司法書士とも積極的に情報を交わす。京都生まれの京都育ちだが、はっきりと物を言う性格から「京女らしくない」とよく言われるそうだ。伝統芸能の観賞が趣味で、「がんばった自分へのご褒美」に、時間をみつくろっては日本舞踊のけいこに励む。

 仕事でも、和装や芸能の振興を目的にした法人の設立や文化庁への事業申請にかかわることが多い。「伝統を次代に継承する人を陰ながらバックアップすることで、京都の伝統と風情を守り、まちを活性化させたい」

いけがき・まりこ 同志社大卒。2000年から行政書士として活動。07年に京都府行政書士会の業務指導部長に就任。伝統芸能に造詣が深く、女性だけの囃子(はやし)方「平成女鉾清音会」で鉦(かね)方を務める。京都市出身。42歳。

【2010年4月18日掲載】