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観光客にやさしい街に

神宮道商店街組合会長 太田節子さん
神宮道商店街組合会長 太田節子さん

 平安神宮の鳥居を望む落ち着いた雰囲気の商店街。観光客向けの飲食店や土産品店のほか、京都市美術館や関西美術院が近いためギャラリーや画材店も多い。

 商店街の組合員約50店が店頭に常備しているのが、商店街の案内マップ「神宮道上ル下ル歩コウなび」。商店街が府などの助成を受け、毎年更新している。「アルバイトの店員でもこのマップがあれば道案内ができる。観光客にやさしい商店街を目指しています」

 各店の前にはブリキの防火バケツやベンチなどそろいのものが並ぶ。アーケードや看板がないため「少しでも商店街に一体感を出したい」と考案した。仲間との地道な活動が少しずつ実を結びつつある。

 京都で過ごした学生時代に夫と知り合い、23歳で結婚した。夫が経営していた画材店で働き始めて30年余り。商店街のにぎわいづくりに自分なりに力を注いできた。

 組合が発足したのは2005年。ホームページや行政との交渉窓口が必要との認識で商店主の考えが一致した。前年、スタンプラリーを催した際に協賛企業探しに奔走した経験を買われ、会長を引き受けた。

 翌年、さっそく美術作品の展示販売会を始めた。京都造形芸術大の学生が出展したねぶた作品が粟田神社の関係者の目にとまり、2008年の粟田祭で夜渡り神事に華を添える大燈呂(だいとうろう)の約180年ぶり復活に結びついた。「お金がなくてもあきらめずに取り組めば必ず何かにつながる」と実感する。

 地元調整が難しい電線地中化事業もほぼ完了した。組合員の考え方は十人十色だが「商店街を活性化させたいという思いは同じ。いい話には乗ってきてくれる。だからこそ、やりたいと思うことがあれば自分から動かないと始まらない」と話す。

おおた・せつこ 京都女子大卒。2005年7月に神宮道商店街組合を有志とともに設立、会長に。夫と2男1女の5人暮らし。ブログで商店街の様子を紹介するためデジタルカメラを持ち歩く。高知県出身。

【2010年5月9日掲載】