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乗客と京都をつなぐ

弥栄自動車営業課係長 山口朋子さん
弥栄自動車営業課係長 山口朋子さん

 観光都市の京都はさまざまな国や地域から多くの人が訪れる。観光客の京都での足となるタクシーのマッチング業務や地元施設と連携した観光ツアーなどの商品開発に当たり、「京都のいろんな人と会うことができる。毎日が面白い」と仕事に励んでいる。

 入社後にまず経理の仕事やコールセンターで仕事の基礎を学んだ。職人気質の男性社員が多いタクシーの職場だけに戸惑いもあったが、業界用語も覚え、持ち前の積極性で自然と仕事場に溶け込んだ。

 念願の営業職に就いてからは、活躍の場が広がった。配車業務を担当。ホテルや観光施設などとのつなぎ役となり、提携先の担当者と深く交流して人脈を広げた。「まだ携帯電話がない時代はポケベルなども使って乗務員を呼び出していた。タクシーに張るお客様の名前も手書きで渡していたアナログ時代が懐かしい」という。

 さまざまな業界から信頼を得て、現在では海外からの貴賓客や大使館などのハイヤー手配を任されている。京都で多い国際会議では一手に業務を担う。

 深く記憶に残っているのは、2007年に国立京都国際会館(京都市左京区)で開かれたアジア開発銀行の総会。多くの国から訪れる貴賓の対応に追われた。「食事の習慣や好みなどに気を遣った。夜遅くまで国際会館に詰める毎日で、現地に泊まった方が早いぐらい忙しかったが、よい経験だった」

 坂本龍馬の史跡めぐりなど、タクシーによる観光ツアー商品も開発する。面白いことにすぐに反応する行動力で、京都のパン屋を巡る本作りの企画にも参加した。

 忙しい日々を送る中、「ここまで働けるのは母親など家族の助けがあってこそ。休みの日は2人の子供と遊ぶのがストレス解消に一番」と話す。

 職場では女性社員からの信望も厚く、現場のよい相談役。「今の仕事を突き詰めて、京都の観光だったら山口さん、と言ってもらえるようになりたい」と向上心を忘れない。

やまぐち・ともこ 滋賀女子短期大(現滋賀短期大)生活学科卒。1996年弥栄自動車入社。総務部経理課を経て主に営業部門で勤務。乗客と乗務員のコーディネート業務やホテルや企業、大使館などのハイヤー利用のマッチングなどに当たる。2児の母。亀岡市出身。34歳。

【2010年5月23日掲載】