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理想はITのお助け部隊

アペイロン社長 倉橋弘美さん
アペイロン社長 倉橋弘美さん

 「IT(情報技術)関連のお助け部隊」という理想を掲げ、6年前に会社を興した。主に中小企業向けに、ホームページ(HP)の作成をはじめ、販売在庫や受付管理などのシステム制作を手掛けている。

 主力のHP作成は、10万円前後が中心の廉価版から、デザインや仕様の要望にきめ細かく応える「こだわりのHP」まで、各企業が持つニーズに柔軟に応じている。女性向けにインターネット上のセレクトショップも運営しており、女性起業家が作った雑貨や装身具を中心にした商品を販売している。

 大学の自主ゼミや独学でコンピューターのプログラミングを習得。大学院修了後に就職したシンクタンクでは、人事や経理システムの開発に携わった。自分のアイデアをITで自由に表現したいという思いを深めて会社設立を決意し、起業のノウハウを学んだ京都を創業地に選んだ。

 新しい事業として、携帯電話などのIT端末画面を使って現実の風景にデジタル情報を付け加える「拡張現実(AR)」の技術を使ったサービスの提供も目指す。

 大学院時代はギリシャ哲学を専攻した。中原中也の詩を愛読し、3年前にNPO法人の「京都中也倶楽部」を立ち上げた。抒情あふれる中也の詩世界と、中也が一時期を過ごした京都とのかかわりを全国に情報発信しており、人文や芸術関係の人脈も幅広い。

 社名の「アペイロン」は、顧客の可能性を無限に引き出したいとの願いを込めて、「無限」を意味するギリシャ語から取った。「常に新鮮な発想で挑戦し続けることで、ITの可能性も、私のビジネスチャンスも無限に広がるものと信じています」

くらはし・ひろみ 大阪府立大大学院修了。シンクタンク勤務や専門学校講師などを経て、2004年にアペイロンを創業。4月に京都市上京区・西陣にある京町家に事務所を移転した。大阪府門真市出身。45歳。

【2010年5月30日掲載】