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ウェブの快適性を追求

イントフロート意匠部長 日坂美保さん
イントフロート意匠部長 日坂美保さん

 法人向けの基幹業務システムやソフトウエアのデザイン制作チームを束ねる。「シンプルに」「かわいらしく」といった顧客の抽象的な注文に応え、ページの色使いやボタンの位置など快適性を追求する。「特別な技術はない。お客さんと真剣に向き合い、納得のいく製品を納める」と、地道な努力を積み重ねる。

 ベンチャー企業のトップから一般社員に転身した異色の経歴を持つ。大学卒業後、24歳でウェブデザイン会社を起業した。だが、技術や流行が目まぐるしく移り変わるIT業界で安定的に受注確保し、社員を養い続ける労苦は想像以上だった。「社長業は意外に孤独。いつもプレッシャーを感じていた」と振り返る。

 将来の成長を考え、同じ京都リサーチパーク(京都市下京区)に入居する現在の会社に昨春、事業や社員ごと移籍した。「自ら始めたビジネスを途中で投げ出したくなかった。後悔は全くない」。社長時代に開拓した顧客を受け継ぎ、得意のデザイン作りやコンサルティングに専念する。

 顧客の要望は多種多様だ。頭にあるイメージを探って具体像を描き、設計する。「短い言葉からお客さんの意図をいかにくみ取るか。うまく仕上がると信頼され、次の仕事につながるのでやりがいがある」と醍醐味(だいごみ)を話す。

 積極的に部下に話し掛け、ささいなことでもほめる。経営者として学んだ経験を生かしつつ、「おせっかい焼きで頼まれると断れない性格」という人懐っこさで、個人が黙々とパソコンに向かう職場のムードを盛り上げる。

 それでも繁忙期は日付が変わるまで仕事にいそしむことも珍しくない。「その分、休日はしっかり遊んで楽しむ。日々の生活が充実してこそ、仕事も頑張れますから」

ひさか・みほ 立命館大卒。2002年、在学時に学友と起業。05年にウェブデザイン制作の「マニアラボ」として独立。06年に株式会社設立、社長就任。09年7月にイントフロートに事業移管し、同社入社。ベリーダンスや芸術鑑賞が趣味。兵庫県出身。29歳。

【2010年10月10日掲載】