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ファーマフーズLSI事業部担当部長 堀江典子さん

開発と営業の潤滑油に
ファーマフーズLSI事業部担当部長 堀江典子さん

 機能性食品素材開発のファーマフーズ(京都市西京区)が2月に新設したLSI事業部で担当部長を務める。臨床試験の受託や取引先への素材紹介、大学との研究の打ち合わせなど仕事は多岐にわたる。「開発部と営業部の間を取り持つ潤滑油」の役割も担い「何でも担当部長です」と苦笑する。

 入社以来、長く開発畑を歩んできた。思い出深いのは、グリコ乳業と取り組んだ「ドクターPiro オボプロンヨーグルト」の開発だ。オボプロンは、胃かいようや胃がんなどの原因となるピロリ菌に結合し、胃から菌を除去する効果を持つ鶏卵抗体素材。繊細な素材で熱に弱く、抗体の力を落とさずに殺菌する方法に頭を悩ませた。

 約3年かかって商品化を実現し、今では生協を中心に販売されている。「ナショナルブランドに初めて素材が採用され、ポリシーのある商品になった」と振り返る。

 約2年間の育休後、聖護院かぶや堀川ごぼうなど京野菜をこうじ菌で発酵させた食品素材「京野菜麹(こうじ)」の開発に携わった。ストレス軽減に効果があるとされるアミノ酸のGABA(ギャバ)の研究も続け、吉本興業などと共同でGABAと笑いが健康に与える影響を探る実験を実施。「新しい素材が認知されるのには時間がかかる。分かりやすい話題で素材を広めたい」と話す。

 LSI事業を担当することで取引先と接する機会が増えた。「良い素材だが高い」「どう売るのか」と厳しいことも言われるが、営業の気持ちも分かるようになり「外に出る意味を知った」。小所帯の会社が競争に勝ち抜くには、組織の枠にとらわれず柔軟に動くことが求められると感じる。「開発と営業が同じ気持ちを抱き『ここには夢がある 笑がある』という会社のモットーを達成できるよう努めたい」

ほりえ・のりこ 椙山女学園大家政学部食物学科を卒業。太陽化学で鶏卵抗体などを研究し、2000年10月にファーマフーズに入社した。休日は4歳の長女と庭で遊んだり、近所の公園を散歩する。津市出身。京都市西京区在住。41歳。

【2010年11月28日掲載】