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販売と開発の間に立つ

タカラバイオ営業部課長・企画担当 藤井麻子さん
タカラバイオ営業部課長 企画担当 藤井 麻子さん

 バイオテクノロジー研究に欠かせない研究用試薬や理化学機器、研究受託サービスを提供する遺伝子工学研究分野は、タカラバイオ(大津市)の売り上げの8割以上を占める。この分野に関する営業企画やマーケティングを担当。分厚いカタログの作製や製品情報のホームページ掲載、学会での製品展示などに当たっている。

 顧客の大学や企業を回る販売部門と、新製品の開発や既存品改良を行う製品開発部門の間に立って調整役を担う。客とじかに接する販売部門は分かりやすさや売りやすさも求め、最先端の研究・開発を進める部門には強いこだわりがある。

 製品をPRするにはどんなデータが必要なのか。研究者の思いをどう生かすか。「いろいろな立場を調整するのはとても気を遣う」が、多角的な視点から全体を冷静に見つめることを忘れず、「それぞれの思い、情熱を大事にしたかじ取り」を心掛ける。

 入社当初は、試薬や理化学機器の開発製造、応用データの取得を行う部署に所属。大学時代の専攻と異なる分野だったため、先輩に指導を仰いだり、書籍を読んだりして知識の充実に努めた。

 当時、微量の遺伝子を増幅させるPCR技術に使われる試薬「PCR酵素」の販売が開始され、関連製品を手掛けた。現在の主力製品でもあるPCR酵素には「愛着がある」といい、「その製品を営業できる業務に携われ、ありがたい」と笑顔を見せる。

 バイオテクノロジー研究の技術革新が年々、加速化する一方で、技術の進歩や研究トレンドの変化によって、既存品を発売当初の目的とは異なる用途に使える可能性も生まれている。

 「研究支援のための新製品や新サービスをスピード感を持って提供していくとともに、既存品に従来とは違う方面から光を当てることにも取り組みたい」。力強く今後の抱負を語る。

ふじい・あさこ 京都大農学部食品工学科卒。1987年に宝酒造に入社、中央研究所バイオプロダクツ開発センターに勤務。2002年、分社化に伴いタカラバイオへ。07年から現職。趣味は野球観戦で、球場に足を運ぶことも。福知山市出身、大津市在住。46歳。

【2011年1月16日掲載】