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ネットにはない提案を

JTB西日本 京都四条支店営業担当課長 前田有美さん
JTB西日本 京都四条支店営業担当課長 前田有美さん

 1日に京都府内の支店で初めて設置された富裕層向け旅行部門の営業を担当。「企業の経営トップなどから開拓しようかと戦略を練っています」。8年前に大阪・東梅田店で同様の部門の設立に関わった経験を買われ、京都での立ち上げを任されている。

 旅慣れた富裕層の心をつかむには、単なるぜいたく旅行ではなく体験型や秘蔵品の限定公開など普通では味わえない提案が欠かせない。「フルオーダーメードで希望をかなえるのがポイントになる」。豪華客船やフライト、ホテルの基礎知識は網羅していることを前提に、客の希望や期待を具現化する方針だ。

 主に個人客向けの営業畑を歩んできた。「このお客さまにはこのホテルが合うかなと提案して、喜んでもらえると疲れも吹っ飛ぶ」。一人旅の客からモロッコの片田舎で全荷物を盗まれたと国際電話で相談されたことがある。送金など救援策に奔走し「命の恩人」と感謝された。クレーム対処には苦労もあるが「それを契機に常連客になってもらえることも多い」。

 2008年から今年1月末までは大日本スクリーン製造の本社(京都市上京区)内に設けられたJTB営業所で、部下5人を率いて同社の出張需要を担っていた。米国出張客からの旅程変更の要望に元旦に対応したこともある。08年の異動当初は、個人客から法人相手に業務内容が変わって戸惑ったが、やがて「どんな仕事でも線を引かずにやってみようと思えるようになった」。

 近年のインターネット旅行販売の台頭には危機感を抱く。「人間が対応するからこそ、プラスアルファの情報を提案しなくては」。ネット情報と同じでは旅行代理店の意味はないと考える。

 ワインの趣味が高じて日本ソムリエ協会の資格「ワインエキスパート」を09年に取得。全国に39人しかいない日本外航客船協会の「クルーズマスター」も持つ。「ワインとクルーズでこだわりツアーを企画するのが夢です」

まえだ・ゆみ 奈良女子大文学部卒。1991年、JTB入社。京都三条支店の旅行課長、大日本スクリーン製造内営業所長などを経て、今年2月から現職。奈良県葛城市出身、大阪市在住。42歳。

【2011年2月13日掲載】