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塩分ゼロ梅干しに自信

フードエディターズ社長 小島みち子さん
フードエディターズ社長 小島みち子さん

 疲労回復などの効果がある梅の力に着目し、塩分ゼロの梅干しを開発した。加工食品業界のほか、塩分摂取量に制限がある患者に楽しんでもらえるとして、病院からも活用したいという要望が寄せられている。「先人の知恵が詰まった伝統食を、現代の生活に合わせるお手伝いがしたい」と笑顔をみせる。

 麺類評論家として活躍した父親の影響で調理師資格を取得した。食への興味はさらに深まり、大学では食の歴史を研究。自身も料理研究家として全国の食を訪ね歩いた。

 白みそに納豆、梅干し…。家庭や地域に受け継がれる伝統食には、優れた加工技術が秘められているとあらためて分かった。「素材の真価をより掘り起こす方法を探りたい」。伝統の技を伝えるだけでなく、進化させる調理法の開発がライフワークになった。

 一般的な梅干しの塩分は20%前後で、減塩として売り出されている梅干しも5〜8%程度の塩分が含まれている。新開発の塩分ゼロ梅干しは、漬け込むのではなく、火を通した上で寝かせるという発想の転換で生み出した。「従来の梅干しで減塩料理をつくるには、使う梅干しの量を減らす必要があり、味気ない料理になってしまう。塩分ゼロ梅干しならば、梅の風味を十分生かした減塩料理が作れる」と胸を張る。

 会社設立3年目を迎え、自社開発商品は減塩梅干しで作った練り梅やジュースなどに使える梅果汁など4種に増えた。福井県の農家と連携して良質の梅の確保や販路開拓に飛び回る。「京都には各地の素材を加工し、全国に発信するアレンジ力がある。自社商品を京都の逸品に成長させたい」と力を込める。

こじま・みちこ 1950年、山口県生まれ。佛教大文学部卒。2008年10月にフードエディターズを設立、社長に就任した。料理研究家、料理エッセイストとしても活動する。フードエディターズは京都市伏見区深草TEL075(643)8345。

【2011年4月24日掲載】