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母親目線を経営に生かす

太洋堂取締役企画戦略室長 瀧 麻由香さん
太洋堂取締役企画戦略室長 瀧 麻由香さん

 印刷、ウェブサイト、ウェブ予約などのシステム、電子看板の4事業を柱とし、助言や営業、企画立案を担う。

 大学卒業後、大阪市のパソコンスクールに就職した。「母(瀧静子社長)が早くから勉強するように勧めていた」パソコンのインストラクターの資格を在学中に取得。「ウェブに興味があったので、当時で売り上げの9割を印刷が占める家業の太洋堂には抵抗感があった」

 就職から約6年後、太洋堂の顧問から入社を勧められた。「一人っ子なので(私が家業を継ぐことで)、次世代につなげていくべきだと判断してくださった」。月1回、経営勉強会を2人で開くようになって半年後、顧問が亡くなった。「顧問の思いに応えたくて」、2003年に入社した。

 仕事の傍ら、バンド演奏を楽しんでいた生活は一変した。「がむしゃらに経営の勉強をし、太洋堂一色に生きてきた。家に帰るのは午前様ぎりぎり」の日々が続いた。

 02年の結婚後、「子どもはあきらめていた」が昨年12月16日、つわりが始まった。経営で忙しい母に代わる育ての親で、出産を勧めていたおばが亡くなった翌日だった。

 妊娠後、経営で大切に感じたことが二つあった。一つは引き継ぎ。控える自身の産休や、情報管理責任者の交通事故から、スタッフの定期的な担当替えも必要だと思うようになった。もう一つが会社の福利厚生だ。産休や育休中、介護に携わるスタッフに対する支援は不十分といい、「家庭をどう維持していただくかという部分を経営者として考えないといけない」。

 7月から産休に入った。「実務はできないが、相談などには乗っていきたい。自分にとっても、育児に集中するよりは会社にちょっとでも貢献するのがやりがいになる」

たき・まゆか 1996年、京都ノートルダム女子大英文学科卒。大阪市のパソコンスクール講師を経て2003年、太洋堂に取締役企画戦略室長として入社した。生け花の未生流笹岡師範代の免許を持つ。京都市北区出身、在住。38歳。

【2011年7月10日掲載】