京都新聞TOP > 経済特集アーカイブ > ルポ京滋ものづくり
インデックス

滋賀限定の商品企画も

「カルビー湖南」 湖南市柑子袋
契約栽培されたジャガイモを選り分け、手作業で傷などを取り除く従業員(湖南市・カルビー湖南)
 パリッとした食感にほんのりとした塩味。子どものおやつだけでなく、おつまみとしてもおなじみのポテトチップスを、三十年以上前から主に関西のスーパーやコンビニ向けに製造、出荷している。
 井本朗工場長は「サイズ違いを含めると四十種類のポテトチップスを製造しているが、ひと袋ごとに、どこの畑でとれたジャガイモを使っているか追跡できる」と力を込める。
 四階建ての生産棟では、毎日約百トンのジャガイモを使用。洗って皮をむき、センサーで状態を検査し、傷んでいるイモは従業員が手作業で傷や芽などを取り除く。スライス機で約一ミリの厚さに薄切りし、水やお湯で余分なでんぷんなどを洗い流してから、百八十度の油で約二分間揚げる。その後、さまざまな味に味付けされ、袋詰めされていく。この間、わずか約二十分という早さだ。

技術力に自信

カルビー湖南で製造しているポテトチップス
 同工場ではこの時期、フライ工程に最も気を使っている。冬を越して糖度が高くなったジャガイモを使うため、色よく揚げるのが難しいという。井本工場長は「いかに焦がさないようにするか、最も技術力の差が出る。他と比べ、当工場は揚げ色が薄く仕上がっている」と自信を見せる。
 同工場は二〇〇五年二月、ポテトチップスの生産棟を新設した。さらに同年四月、分社化され、カルビー湖南となった。より地域密着を進めるためだ。
 生産棟に見学通路を新設し、以前は実施していなかった工場見学の受け入れを開始。地元小学生を中心に、年間約三千六百人が訪れる。
 また、同工場のオリジナル商品の開発、販売にも乗り出している。昨年六月、野洲市内で栽培されたジャガイモを使い、地元滋賀の郷土料理えび豆味などのポテトチップス二種類を、県内限定で販売した。井本工場長は「工場のばれいしょ専門員が、種イモの手配から農家への作付け、収穫まで一貫指導して商品化した。即日完売した地域もあり、ぜひまた企画したい」と話している。
<メモ>  1976年11月開設。敷地面積4万4276平方メートル、延べ床面積1万8952平方メートル。従業員約340人。ポテトチップスのほか、じゃがりこ、堅あげポテトなども製造している。JR甲西駅から車で約5分。

【2008年4月21日掲載】