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スピード仕上げが強み

カーニバル紫竹工場 京都市北区
ワイシャツを専用プレス機で仕上げる従業員。型にかぶせ、立体のまま次々とプレスしていく(京都市北区)

 工場内は蒸気が入り交じった熱気が充満する。赤、黄、緑のカラフルな看板で知られる「カーニバル」のクリーニング店を京都、大阪などに71店展開する丸藤の本社に併設された拠点工場で、京都市内で集荷された洋服類が運び込まれてくる。
 「工程順に無駄のないレイアウトになっています。昔は手作業だった工程が現在は機械化が進んで便利になりました」と話すのはクリーニング歴25年のベテラン中野良子主任(64)。「朝出して夕方受け取り」が可能なスピード仕上げを強みとするため、作業工程ごとに時間を計り、毎日の生産状況を点数化するなどして効率化を図っている。
 工場内でまず目に付くのが、容量5・5キロの大型洗濯機。色物や生地の種類別に分けたクリーニング品を入れて洗剤の種類、時間、温度などを調整し、最適な状態で管理しながら洗い上げる。その次は乾燥機でしっかりと乾かすことが重要だ。
 乾燥した洋服類は、店ごとに色分けしたハンガーにつるしていく。洋服類はコンベヤーで両面から蒸気を吹き付ける「蒸気トンネル」に運び、一瞬にしてしわを伸ばす。別に洗ったワイシャツは人型にかぶして専用プレス機で一気にプレス。袖口に蒸気が入り、ふくらむ様は圧巻だ。最も気になる襟元は専用台で丁寧にプレスする。

シミ抜き、職人技生かす

クリーニングを終えてビニールで包装されたシャツやズボン

 クリーニングにとって難題のシミを抜く作業は熟練スタッフの仕事。シミを吸引する専用バキュームを使いながら時間をかけて仕上げていく様子はまさに職人技だ。その後、完成したクリーニング品をビニールで包装し、各店舗に再び配送する。
 これから本格的な夏場に入る。蒸し暑い工場内では従業員の定期的な水分補給が重要だ。工場の繁忙期は衣替えのシーズンといい、中野主任は「冬物の洋服、学生服、毛布などの多さで季節を感じます。ダウンが増えてセーターが減るなどファッションの流れもあります。いまはやはり浴衣のシーズンですね」と話していた。

<メモ>  カーニバル紫竹工場 京都市北区紫竹東大門町、延べ約290平方メートル。1963年に「丸藤クリーニング店」創業、86年に「丸藤」として株式会社化。グループ従業員300人。2008年12月期売上高は約11億円。ほかに京都市右京区、向日市、大阪府豊中市に工場がある。

【2009年7月20日掲載】