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高度な衛生管理を追求

日本ミルクコミュニティ京都工場 南丹市八木町
牛乳の充填室は特に高度な衛生管理を施して、微生物や異物の混入を排除している(南丹市八木町・日本ミルクコミュニティ京都工場)

 南丹市八木町のJR吉富駅から車で北に3分ほど走ると、田園風景の中に、壁面に「MEGMILK」の赤い文字がある白い工場が見えてくる。敷地面積約7万平方メートルの広大な工場は、牛乳や加工乳、ヨーグルト、乳飲料など年間13万キロリットルの生産能力を持つ。年間365日、1日20時間稼働する関西エリアの基幹工場として、約40種類の製品を生産している。
 工場では、チルド製品の賞味期限延長を可能にするESL技術や、食品の安全性を確保する衛生管理システム「HACCP(ハサップ)」に基づく除塵(じょじん)や消毒を導入し、高度な品質管理体制を維持している。
 牛乳は、全国からタンクローリーで運ばれた原料乳から、赤いパッケージでなじみが深い主力製品の「メグミルク牛乳」や、スーパーのプライベートブランド牛乳を製造している。
 原料乳は均質機で乳の中の脂肪球を細かく砕き、プレート式殺菌機で130度、2秒間殺菌する。充填(じゅうてん)室では、3本のラインに紙パックが流れ、業界トップクラスの高い能力を持つ充填機で牛乳が次々と詰められていく。充填室は特に高度な衛生管理が求められ、エアシャワーで2回除塵して消毒をした専用作業服姿の従業員が数人働いているだけだ。京都工場の山崎淳業務課長は「機械化、省人化を進めて、衛生管理とコストダウンを図っている」と胸を張る。
 人気商品の「牧場の朝」などヨーグルトの製造は、生乳やクリーム、砂糖などを調合、均質化して乳酸菌を加えた原料をカップに充填し、一定温度に保って発酵。その後、一定割合で温度を下げ、口あたりのなめらかな商品に仕上げている。
 農村地域に立地していることから、作物の生育に影響が出るのを避けるため、工場の光が周辺の田畑に当たらないように配慮している。排水浄化システムで沈殿した汚泥を肥料として再利用するなど、「環境保全」や「自然保護」をテーマに設計されている。平日は工場見学ができ、京都府内外から多くの見学者が訪れる。山崎課長は「これからも高い品質の製品を関西一円に届けていきたい」と力を込める。

メモ

「メグミルク牛乳」をはじめ、京都工場では約40種類の製品を生産している
 日本ミルクコミュニティ京都工場 1998年10月に完成した。鉄骨造5階建て約2万5千平方メートルの工場棟を備え、「地域共生」を掲げている。従業員数約100人。

【2010年10月11日掲載】