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多彩な銘柄を高速生産

日本たばこ産業関西工場 京都市伏見区
高速巻き上げ機から送られてきたたばこを点検する従業員。自動で次の包装工程へ進んでいく(京都市伏見区・日本たばこ産業関西工場)

 国内最大のたばこ工場として、年間約400億本を生産する。約40銘柄を扱っており、缶ピースなど関西工場でしか作られない製品も多い。新商品もこの工場から投入されることが多く、中核工場としての役割を担う。
 丹後地方などの契約農家から買い取った葉タバコは、別の工場で前処理された後、国内7カ所の「たばこ工場」に運ばれる。関西工場では原料加工と製品工程の2段階に分かれており、24時間3交代で作業している。
 葉タバコに熱と水分をかけてほぐした後、銘柄ごとのレシピに応じて、香料を加えることで「味付け」をする。細かく刻み、乾燥させる。
 続いて紙巻きたばこに仕上げる製品工程に入る。「直結形巻包機」と呼ぶドイツやイタリア製の大がかりな最新機械が並ぶ。刻んだタバコが紙に巻かれるが、最速機は1分間に1万6千本を巻き上げる高速性能が売りだ。続いて20本単位でアルミの包み紙でくるみ、ボックスやソフトパックに包装する。透明フィルムを巻いた後、10個単位で箱にし、段ボールに詰める。これら一連の作業を行う機械は直結され、全自動で出来上がるのが特徴だ。
 ラインに据え付けられたカメラで常時点検し、規格外の製品は自動的に除外される。人の目も加えられ、手に取って品質を確かめ、不良品の混入を防いでいる。棟内には缶ピース生産用の時代を感じさせる重厚な缶詰機もある。
 関西工場は2009年度に国内の約26%に当たる約400億本を製造。たばこ増税があった本年度は360億本に減少する見込みだ。現在、たばこの嫌なにおいを抑える工夫を凝らした「マイルドセブン・ディースペック・ワン」など新商品に力を入れている。
 現場が「主動」するという方針を掲げており、光井芳喜工場長は「社員一人一人がお客さまの姿を目に浮かべながら、一本一本を最高の品質で届けられるよう行動している」と話す。

メモ

日本たばこ産業関西工場の主力商品。京都工場から引き継いだ缶ピースや、最近の人気商品など多彩な銘柄を生産している
 日本たばこ産業関西工場 1922年操業の京都工場(京都市中京区)と、高槻(大阪府高槻市)、茨木(茨木市)の3工場を統合、専売公社関西工場として、1982年に現在地で操業開始。85年に現在名に改称。敷地面積約12ヘクタール。従業員数は関連会社を含めて約800人。

【2011年2月21日掲載】